今月の10曲
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【コロムビア*レディメイドのホームページ】

2010年に創立100周年を迎えるコロムビアミュージックエンタテインメント。コロムビア*レディメイドはその由緒あるレコード会社と小西康陽さん率いるレディメイド・エンタテインメントによるレコード愛と音楽愛にあふれたレーベルです。なんてあらためて僕が紹介するまでもないほどみなさんご存知だと思いますが。そのオフィシャルWEBサイトが、とても面白い。リニューアルはこの4月。そこにある『レコード手帖』というコーナーは原則毎夜24時に更新するリレー・エッセイで、執筆者総勢40名強。レコードや音楽にまつわる楽しい話が日替わりで読めるというなんとも楽しく贅沢なコーナーです。かくいう僕も執筆陣の末席に加わり、月イチ更新ペースで、オルガンバーとはまたちがうアングルでレコード・レビューなどを載せていただいています。題して『鈴木雅尭のプレカツ定食』(笑)。ぜひ覗いてみてください。僕の原稿のUPはおおよそ毎月第一週くらい。全執筆者のバックナンバーもいつでも読める親切設計になっています。
コロムビア*レディメイド オフィシャル・サイト
http://columbia.jp/columbia-readymade/
PREMIUM CUTS 2008 SCEDULE

毎月第1水曜日【Premium Cuts 2008】
チャージ 2,000yen /1d
※誕生月に入場の方、入場料無料
※先着30名様にPREMIUM CUTS2008オリジナルMIX CD(非売品)プレゼント

7/2 wed. -PREMIUM CUTS-
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久(CAFE&DINERスタジオ), ZOO-KA(VINAL FORCE), tomomieland, DJ OTSUMAMI

8/6 wed. -PREMIUM CUTS-
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久(CAFE&DINERスタジオ), ZOO-KA(VINAL FORCE), tomomieland, DJ OTSUMAMI

毎月第4土曜日【BLUE CAFE】
チャージ 2000yen /1d
※先着50名様にBLUE CAFEオリジナルMIX CD(非売品)プレゼント

6/28 sat. -BLUE CAFE-
LIVE GUEST:SMALL CIRCLE OF FRIENDS
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 東 里起(SMALL CIRCLE OF FRIENDS), 三谷昌平(NOVO TEMPO / RITMO FANTASTICO), 伊藤ヒロキ

7/26 sat. -BLUE CAFE-
LIVE GUEST:VIVIDBLAZE
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 東 里起(SMALL CIRCLE OF FRIENDS), 三谷昌平(NOVO TEMPO / RITMO FANTASTICO), 伊藤ヒロキ
TWISTE ET CHANTE
FRANK VALDOR / BLACK MARKET FRANK VALDOR / BLACK MARKET
(HIPPO) 7"

ほとんどGOOGLEにもひっかからないようなドイツのカルト・ムービー『SCHWARZER MARKET DER LIEBE』のサントラ盤7インチ。手がけたのは『LIVE ON RIO』がクラバーにも人気のアレンジャー フランク・ファルドールと彼のオーケストラ。イケイケのブラジリアンやビッグバンド作品のイメージが強かったファルドールですが、そんなイメージを覆すまるでイタリアの60sサントラのような妖艶なスキャット・ジャズボッサが見事です。エッダにもひけを取らないスキャットはNANA GUALDI。B面のモッド・ロックな「SHOT-GUN」も相当かっこいいです。
DICK WILLIAMS / KIDS SING FOR BIG PEOPLE DICK WILLIAMS / KIDS SING FOR BIG PEOPLE
(ARGO) LP

ディック・ウィリアムスという人はあの偉大なUSポピュラー・シンガー アンディ・ウィリアムスの兄で、アレンジャー、シンガーとして活躍した人らしいです。そして彼の手がけたこのアルバムは、6人の子供たちを迎えて64年に録音したジャズ・ヴォーカル・アルバム。子供たちの混声ヴォーカルも大人たちのバッキングも非の打ち所がなく(まぁチルドレンものというだけで2割り増しに評価が甘くなってしまいますが)、特にアルバム冒頭、切れのいいホーンとラテン・パーカッションのイントロから疾走する「COME RAIN COME SHINE」が最高です。
CHARLIE NORMAN / CHARLIE... CHARLIE NORMAN / CHARLIE...
(POLAR) LP

スウェーデン人ピアニストの70年のアルバム。ジャズ・ピアニストらしいのですが、内容はとてもソウルフル。ブギウギ・スタイルのごきげんなナンバーなんかもあって、オランダのファンキー・ピアノおばさん ピア・ベックとかをちょっと思い起こさせます。特にゴキゲンなのはよく跳ねたスウィング・スタイルで演奏されたドヴォルザークの名曲「ユモレスク」や、「ジングルベル」のジャイヴィンなカヴァー。そして不朽の名作映画『ドクトルジバゴ』の挿入曲「ララのテーマ」快速ラテン・ジャズ・カヴァー。パーカッションは名手サブ・マルティネスです。
ジミー竹内とザ・エキサイターズ / DRUM DRUM DRUM(乙女の祈り) ジミー竹内とザ・エキサイターズ / DRUM DRUM DRUM(乙女の祈り)
(TOSHIBA) LP

レアグルーヴ・マスター ジミー竹内のカヴァー集『DRUM DRUM DRUM』シリーズはとてもたくさんリリースされていて、コンプリートするにはとても労力と根気がいりますが、それでもすごくかっこいいドラム・ブレイクとかイカしたアレンジのカヴァーとかがあって目が離せません。上記のコロムビア*レディメイドのWEBサイトの連載にも別盤の『DRUM DRUM DRUM』を載せましたが、本作では12曲中唯一のオリジナル楽曲となるスウィング・ナンバー「エキサイト」が秀逸。キャッチーなテーマからジャングルビートを経て圧巻のドラムソロへ。腰に来ます。
ORCHESTRA JOSE FERNANDO / SOFT & NICE ORCHESTRA JOSE FERNANDO / SOFT & NICE
(BADENIA MUSIK) LP

女性スキャットを配したライブラリー盤、イージージャズ盤は、有名盤無名盤合わせて世界中に鬼のようにたくさん存在しますが、楽曲やアレンジ、演奏力や歌唱力などが高い次元で結実している盤となると、とても限られてくるように思います。それはどんなジャンルのレコードでも同じですが。ドイツのBMライブラリー・シリーズの第一弾を飾った本作はかなり気合いの入ったアルバムで、90〜100BPMくらいの使い勝手のいい流麗なスキャット・ボッサがちりばめられた作品。ジャケ裏の14のトラックリスト中5曲に僕はシールを貼っています。
CRAIG MCMURDO / THAT SWING THANG CRAIG MCMURDO / THAT SWING THANG
(TEKA) LP

この人のオフィシャルページには、パーティーや結婚式、キャバレーなど、どこでも盛り上げます!007とかも演ります!みたいなことが書かれていて、現役バリバリのショウビズ・シンガー&バンドだということが伺えますが、出自はどうもはっきりしません。90年にリリースされたフランス盤のこのアルバムは、オスカー・ブラウン・ジュニア版がCLUBジャズ定番となっているデューク・ピアソン作「LAST TIME I SAW JEANINE」を筆頭にナイス・スウィングが満載のジャズ・ヴォーカル盤。ジャクソン・スローンともイメージがやや重なります。
KEVIN I. / SAME KEVIN I. / SAME
(GMT) LP

ハワイの男性シンガーの80年リリースのアルバム。顔写真を見るとアジアの血が入ってるっぽいですね。ディスコティックなダンス・ナンバーが何曲もあり、ナイトクラブ系シンガーだったのではないかと推測します。しかし考えてみると、当時は現場営業出身じゃないミュージシャンの方が希少だったかも知れませんね。ここに収録された「DANCING IN THE STREET」とか「ROCK YOUR BABY」といった有名ナンバーのダンクラ・テイストなカヴァーは、ステージでもきっと多いに盛り上がったのではないかと思います。音圧も高く録音状態も良好。
WOUTER HAMEL / HAMEL WOUTER HAMEL / HAMEL
(DOX) MINI LP

先日、丸の内のコットンクラブにオランダのネオ・スウィング・ポップス・バンド ROOM ELEVENの来日公演を観に行きましたが、ジャズ・スウィングを基調にしながらも軽やかで自由なそのレパートリーはとてもカラフルで魅力に満ちたものでした。このウーター・ヘメルもオランダ出身のシンガーで、若いけれどジャズのエッセンスを巧みに取り入れながらヴァラエティに富んだ楽曲が並んでいて、デビュー作とは思えない完成度になっています。そしてCLUB MUSIC的プロダクトがDJ的にも使いやすくてうれしい。冒頭の「DETAILS」とか、目下へヴィロです。
INGER LISE RYPDAL / SAME INGER LISE RYPDAL / SAME
(RCA) LP

この人はもともとノルウェーを代表する美人女優なのだそうですが、同時に歌手としても活躍し、他にも数作のリリースがあるようです。79年の本作は国際市場を狙ってか英語で歌われている曲も多く、特にニール・セダカ作の「YOU NEVER DONE IT LIKE THAT」や「BABY BLUE」、ジャクソン・ファイブの人気曲「BLAME IT ON THE BOOGIE」のカヴァーなどは良質のフリーソウルといった趣きなので、北欧モノ独特のある種いなたい感じとか巻き舌系の歌が苦手な人でもイケると思います。特に「BLAME IT〜」は破壊力抜群です。
V.A. / HIT SONGS FROM THE BAHAMAS V.A. / HIT SONGS FROM THE BAHAMAS
(GBI) LP

バハマと聞くとまず頭に浮かぶのが“コンパスポイント・スタジオ”という言葉。ボブ・マーリーなどジャマイカン・アーティストのみならず西欧のビッグ・ネームも好んで使っていたというこのスタジオ、例えば「クラプトンがナッソーのコンパスポイント・スタジオで録音!」とかって聞くと何故だかとてもかっこよく感じたものでした。本コンピ収録の楽曲がそこで録られたのかどうかは分かりませんが、開放感いっぱいのレゲエ、ソカ、カリビアン・ソウルなどが並びます。特にSONNY JOHNSONのレゲエ・ファンク「ALL OVER TOWN」が出色のフロア・キラー。
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