今月の10曲
line
[ 戻る ] [ 2006 / 7月版 ] [ 次へ ]
[ bluecafe コーナーへ ]
◆以前からこのコーナーで概要をお知らせしていましたCDアルバム『BLUE CAFE /V.A.』がやっと完成しまして、おそらく正規発売は8月上旬になると思いますが、月イチレギュラーへのめでたい復活となる今月28日(金)のブルーカフェは、その正規発売に先駆けての『ブルーカフェ・スペシャル〜アルバム・リリースパーティー』となります。もちろんこの日だけのアルバム先行発売も実施!ちなみに本作は必読のロング対談あり、スペシャル・ディスク・ガイドありの充実内容で、楽曲以外にもめちゃくちゃ濃いアルバムです。

◆当日はスペシャル・プログラムとして本アルバムにも「HAVEN'T WE MET」が収録された三谷昌平率いるRITMO FANTASTICO feat. オオタユキのライブが実現!そしてゲストDJにBLUE CAFEとも所縁の深い天才POP STAR、7/17にアルバム先行シングル『CHEESE CELLER E.P.』をリリースする中塚武が登場します!

◆今回も鈴木雅尭によるオリジナルMIX CD(非売品)の先着50名様へのプレゼントも実施。鈴木雅尭、三谷昌平、東里起、佐野あつしのレギュラーCREWもますます気合いを入れて楽しい夜を演出します。ぜひお楽しみに!
BLUE CAFEスペシャル 〜CDアルバム・リリース・パーティー〜
2006.07.28.Fri. @渋谷オルガンバー
Open : 21:00 / ¥2000 (w/1d)
LIVE : RITMO FANTASTICO feat. オオタユキ
GUEST DJ : 中塚武
DJ : 鈴木雅尭(APRIL SET / PREMIUM CUTS)
東里起(SMALL CIRCLE OF FRIENDS)
三谷昌平(RITMO FANTASTICO / NOVO TEMPO)
佐野あつし(MUSIC MENU)
伊藤ヒロキ
INFO : ORGAN BAR / 03-5489-5460
http://www.happiness-records.com/artist/oota/index.html
http://www.nakatsukatakeshi.com/
12"シリーズ『BLUE CAFE』の数々のWANTトラックに新曲を加えた圧倒的な全14曲。
『BLUE CAFE/V.A.』BLCF-0006 8月発売予定 2,100円(税込)
PREMIUM CUTS 2006 SCEDULE  JULY〜SEPTEMBER

毎月第1水曜日【Premium Cuts 2006】
7/5 wed. 8/2 wed. 9/6 wed. チャージ 2000yen /1d
※誕生月に入場の方、入場料無料
※先着30名様に鈴木雅尭によるオリジナルMIX CD(非売品)プレゼント
DJ: 鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久, 仲山慶, 志水貴史, 植原良太, Q☆PON, tomomieland

毎月第3木曜日【Premium Cuts presents ビストロジャズ】
7/20 thu. 8/17 thu. 9/21 thu. チャージ 1000yen
DJ: 鈴木雅尭(APRIL SET), 神谷直明(BOOT BEAT), 藤澤志保(GROOVY SAUCE), 遊民
TWISTE ET CHANTE
MANFRED LUDWIG SEXTET / JAZZ MANFRED LUDWIG SEXTET / JAZZ
(AMIGA) 7"

今回は久しぶりに7インチ特集です。これは傑作『JAZZ MIT DOROTHY ELLISON』の前年の63年に録音されたドイツのMANFRED LUDWIG SEXTETの4曲入り7インチ。本作収録のモーダルなジャズワルツ「SKANDINAVIA」はJAZZANOVA編纂のAMIGA JAZZコンピレーション『FORMATION 60』に収録されたので耳にした人も多いと思います。この7インチは他にジャズ度かなり高めの「DESAFINADO」やブラシワークにしびれる「TAKE FIVE」、そしてバピッシュな傑作「ERINNERUNGEN AN RICHARD」と粒ぞろいの全4曲を収録。まさに捨て曲なしの充実盤です。
ITURRALDE Y SU CONJUNTO / BOSSA NOVA ITURRALDE Y SU CONJUNTO / BOSSA NOVA
(PHILIPS) 7"

M. LUDWIG SEXTETと同じく63年に、フラメンコ・ジャズで知られるスペインのアレンジャーITURRALDEがブラジリアン・ジャズに取り組んだ4曲入り7インチ。なんといっても「YA SE QUE TIENES NOVIO」の本気なジャズ・サンバが特筆ものの出来。バトゥカーダ・ビートによるイントロはネイティブなサンバを思わせますが、リードのサックスが入りそこにフリューゲルが絡んできた途端にジャズ度が急上昇。絶妙の艶っぽいテーマは、一度聴くと強く印象に残ります。他にはホーンとギターのアンサンブルも見事なミッド・テンポのジャズ・ボッサ「NUEVAS AMISTADES」など。
MARIA REMUSAT / CHANSONS D'AUJOURD'HUI MARIA REMUSAT / CHANSONS D'AUJOURD'HUI
(PBM) 7"

60年代のフレンチ・シンガーであること以外に詳しい経歴は判りませんが、ジャケットの風貌や大人な声からするとアイドル系イエイエ・シンガーではなかったような気が(失礼ですね)。『GRAND PRIX』というアルバムにも収録されたらしいA面の2曲はまったりした退屈な曲で全然興味を引きませんが、本盤オンリーのB面の2曲、FREDDY JAMES作のモッド風ナンバー「DELIVE MOI」とGILBERT BECAUD作の快速4ビートSWING「CONTRE VOUS」がかなりジャズ度も高く、ごきげんな作品。「CONTRE VOUS」はFRANCE GALLの「ジャズる心」なんかにかなり近いノリです。
NENA CATHERINE / TREPA QUE TE TREPA NENA CATHERINE / TREPA QUE TE TREPA
(LOLA) 7"

こちらはジャケット写真や可憐な声からもいかにもアイドル系シンガーだったんだろうなぁと思わせるN.CATHERINE嬢の70年のシングル盤。いわゆるボッサ・ソフトロック的なサウンドなんですが、マイナー系の哀愁メロディがサビ部でポジティブなメジャー進行になったり、それに合わせて軽快なボッサ・リズムも8ビートになったり、また間奏がちょっとラテン・マリアッチ風に展開したりと、かなり楽しい曲調。ヴォーカルもF.GALL似でまるでフレンチ・シンガーのようにキュート。それをバックアップするメンズのコーラス隊も含めて、全体にとても洗練されています。
ELSA BAEZA / DUBEQUE DUBLIN ELSA BAEZA / DUBEQUE DUBLIN
(BELTER) 7"

スペイン人美人シンガーのフレンチ風7インチ盤をもう一枚紹介します。N.CATHERINEに比べるとこちらはもう少し“お姉さま”的な唄いっぷりですが、妹分に負けず劣らずの洒落てノリのいいボッサ・ポップスを聴かせてくれます。こちらはイントロのダバダバ・バック・コーラスから、シャバダバを交えたサビ歌まで、スキャット度も満点。安定したサイド・スティックによるよく跳ねたビートや華麗なオーケストレーションも申し分ありません。ここまで紹介してきた上記7インチ盤たち同様、この曲も次作の『PREMIUM CUTS #03』収録の有力候補です。ぜひご期待ください。
LOS MISMOS / JEFE IRONSIDE LOS MISMOS / JEFE IRONSIDE
(BELTER) 7"

こちらもスペインBELTERのアーティスト。3人組のポップ・コーラス・ユニットですね。曲はタイトルで判るようにアメリカの大ヒット刑事ドラマ『鬼警部アイアンサイド』のQUINCY JONESによるテーマ曲のカヴァーです。しかもこの曲のカヴァーは意外に珍しい(イージー・リスニングものではそれなりにあると思いますが)ところに持ってきてさらに珍しいフル・ヴォーカルによるカヴァーですから、これはオイシイ。作詞クレジットはLETRA ESPとなっていますが、もともとインスト・ナンバーですから、たぶん勝手に 詞を付けちゃったんでしょうね。そういうの好きです。
LOS MATECOCO / QUIERES O NO QUIERES LOS MATECOCO / QUIERES O NO QUIERES
(RIVIERA) 7"

LOS MATECOCOはフランスの60sグループ。他の作品を聴いたことがないのでハッキリとは判りませんが、本作を聴いた限りではマンボ、ブーガルーなんかを得意とするキッチュなラテン系のグループかなぁと思います。タイトル曲はBRIGITTE BARDOTも歌うあの「TU VEUX OU TU VEUX PAS」のカヴァー。高らかに鳴り渡るラッパ隊(“ホーン”と言うより“ラッパ”な感じ)、とぼけたピアノ、適度に脱力したヴォーカルなど、これがかなり楽しい仕上りのパーティー・ブーガルーになっています。ちなみにジャケ写はあくまでイメージ。ヴォーカルはアミーゴ度満点のムサい男性です(笑)。
PHIL FLOWERS & THE FLOWER SHOP / LIKE A ROLLING STONE PHIL FLOWERS & THE FLOWER SHOP / LIKE A ROLLING STONE
(A&M) 7"

“黒いエルヴィス”と呼ばれていたノーザン・ソウル・シンガーP.FLOWERSがバックバンドTHE FLOWER SHOPとの連名で唯一リリースした69年のシングル盤。おなじみBOB DYLANの名曲のカヴァーです。この人はもともと長い期間にわたりさまざまな音楽スタイルにどん欲に挑んできた人で、ここでのアレンジもノーザン・ソウルというよりは“激”の付くようなファンキー・ロック。僕の大好きなBILLY STEWARTにも通じる巻舌シャウトが最高。中間のドラム・ブレイクにPHILのどす黒いスキャット・ヴォーカルが徐々に乗ってくるあたりも、鳥肌もののかっこよさです。
BOBBY HEBB / SUNNY '76 BOBBY HEBB / SUNNY '76
(VOGUE) 7"

66年に世界中で大ヒットを記録し、数え切れないアーティストがカヴァーした「SUNNY」。これはその10年後に作者であるナッシュビル生まれの黒人SSW、B.HEBBがセルフ・カヴァーしたシングル盤。何千曲という作品を生み出したBOBBY HEBBも、ヒットらしいヒット曲はこれ一曲だけだったとか。さて76年と言えばまさにディスコ・ブームたけなわの時代。という訳で本作も人力四つ打ちのディスコ・サウンドに衣替えしています。女性コーラス隊やストリングス、エレピのバッキングも嫌味がなく、交換の持てるアレンジ。生音からハウスへの展開のつなぎにも使えるBPMです。
NADINE SUTHERLAND / LIFE NADINE SUTHERLAND / LIFE
(KEYZER SOZE2) 7"

タイトルの通りR&BやHIP HOPのヒット曲をレゲエ・カヴァーしたコンピレーションCDアルバム『COVERS SWEETS 〜REGGAE MEETS R&B/HIP HOP』からのシングル・カット。なんだけどオフィシャル・カットかどうかは判然としません。ジャマイカ・プレスだし。ともあれDES 'REEの特大ヒット曲、みんな大好き「LIFE」をベテラン・フィメール・レゲエ・シンガーN.SUTHERLANDが心地いいラヴァーズでカヴァーしたオススメ盤です。最近はここからチャーベ君のCUBISMO GRAFICO「WHAT A WONDERFUL WORLD」に持っていったりしています。どちらも夏のマスト盤ですね。
 line