今月の10曲
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◆この8月27日(土)、MIX CD『PREMIUM CUTS』シリーズに今年2月末以来の新作がリリースされます。タイトルは『PREMIUM CUTS #03 -GROOVE CHANNEL-』。ミックステープ『PREMIUM CUTS』シリーズの総集編『#00』を含めて4作目となる『#03』は、タイトルの通りジャズ、ブラジル、カリビアン、ソウル、ラテンなどを自在に横断したGROOVYナンバーを凝縮。サブタイトルの意味は今回のインタールード・ネタを聴いてもらえたらきっとニヤリと納得してもらえるはず。

◆今回も「ウィム・クープマンズ/ラブ」「アサガイ/テレフォン・ガール」「Jズ・ウィズ・ジャミー/コットン・フィールズ」「フィル・フラワーズ/ライク・ア・ローリング・ストーン」などのプレカツ・クラシックスを多数投入。また軽くミッシェル・フーガン越えを果たす奇跡の込み上げ系ブラジリアン・ソフトロック「O.B.セッション/ダンセ」や、スペインのフランス・ギャルによる超キュート・ボッサ「ネナ・カテリーヌ/トレパ・トレパ」、珠玉のジャズ・ボッサ・ボーカル「カーラ・ビーヴァン/サムタイム・ラヴァー」など聴き逃し厳禁のニュー・ディスカヴァリーも大充実。さらに「サムディ」「エリナ・リグビー」「ジョージー・ポーギー」「モリエンド・カフェ」「クーラー・カフェ」「ワンダーウォール」「アイコ・アイコ」「パタ・パタ」などなど、恒例、名曲人気曲の初耳カヴァーも増量!フロア臨場感たっぷりのスムーズMIXもぜひ楽しんでもらいたいポイントです。

◆取り扱いはダンス・ミュージック・レコード、JETSETレコーズ、ディスク・ユニオン、ウルトラヴァイヴ、チクロ・マーケット、バージン・メガストア、ディスクデシネ、コーナーショップ、そしてオルガンバー・キャッシャーなど。今回も限定生産となりますので、ぜひお早めにお求めください。

◆なお、リリースを記念しまして、本CDをオルガンバー入場時にご提示の方、またはオルガンバーでお求めの方は、9/6(水)と10/4(水)のPremium Cuts2006、9/22(金)と10/28(金)のBlue Cafeのエントランスを1000円にディスカウント(当日23時までに御入場の方)させていただきます!
PREMIUM CUTS -#03 GROOVE CHANNEL- (CSMP0004 / 税込価格1,890円)
お買い求めはDMR、JETSET、ディスク・ユニオン、チクロ・マーケット、
ディスクデシネ、コーナーショップ、オルガンバー・キャッシャーなどで
PREMIUM CUTS 2006 SCEDULE  AUGUST〜OCTOBER

毎月第1水曜日【Premium Cuts 2006】
8/2 wed. 9/6 wed. 10/4 wed. チャージ 2000yen /1d
※誕生月に入場の方、入場料無料
※先着30名様に鈴木雅尭によるオリジナルMIX CD(非売品)プレゼント
※『PREMIUM CUTS #03 -GROOVE CHANNEL-』をキャッシャーでご提示の方はエントランスを1000円にディスカウント。
DJ: 鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久, 仲山慶, 志水貴史, 植原良太, Q☆PON, tomomieland

毎月第3木曜日【Premium Cuts presents ビストロジャズ】
8/17 thu. 9/21 thu. 10/16 thu. チャージ 1000yen
DJ: 鈴木雅尭(APRIL SET), 神谷直明(BOOT BEAT), 藤澤志保(GROOVY SAUCE), 遊民
TWISTE ET CHANTE
RED MITCHELL / HAPPY MINOR RED MITCHELL / HAPPY MINOR
(BETHLEHEM) 10"

1953年にスタートしたベツレヘムの10インチ・ジャズ・シリーズ。本作はウェストコーストを基点に活躍し、60年代後半にはヨーロッパに移住してヨーロピアン・ジャズの発展に大きく影響した名ベーシストR.MITCHELLの55年のリーダー・アルバム。おなじみZ. SIMSのテナーとB. BROOKMEIYERのヴァルヴ・トロンボーン、そしてC. CONDOLIのトランペットの見事なアンサンブルとソロワーク!タイトル曲「HAPPY MINORS」のかっこよさったら半端じゃないです。もちろんボスのR. MITCHELLもピアノのC. WILLIAMSONもドラムのS. LEVEYもいい仕事しています。
EQUINOX JAZZ QUINTET / FIVE ACES EQUINOX JAZZ QUINTET / FIVE ACES
(MOSQUITO JAZZ) LP

アメリカとフランスのジャズ・マンによるユニットEQUINOX JAZZ QUINTETが85年にフランスで録音したアルバム。哀愁のモントゥーノ・ピアノからはじまる「BLACK SAMBA」を収録。息の合った2管が織り成す印象深いテーマ、軽快な速度をキープするタイトなドラミング、コンパクトなランニング・タイムなど、傑作ジャズ・サンバであると同時にDJフレンドリーでもあるこの曲は、何故かハワイアン・フリーソウルの名曲LEMURIA「LADY & THE DUDE」とカップリングで7インチ・リイシューされています。タイトル曲「FIVE ACES」も男気系バップ・ダンサーで魅力満点。
CLAUDE DAURAY / POP IN POP CLAUDE DAURAY / POP IN POP
(DISC WALDBERG) LP

フランスの星の数ほどあるライブラリー・アルバムの一枚。そのブランドの多くがシリーズを大量に制作しているのに対して、この本作は僕はまだ他のシリーズを見たことがありません。ハイ・スピードのワウ・ギターから重たいドラム・ビートで幕をあける「JOCKEY DISC」はその直後に鳴り渡るブラスがメインのファンク・ナンバーかなと思わせておいて、さらにハイパーなフィメール・スキャットが炸裂するミラクル・グルーヴ。PRONTOを担当する丸山君が運営するPRODUCCION DESSINEEからリリースされたコンピレーション『MUSIQUE DESSINEE 01』に収録されています。
MICHAEL LEYTON / MUSIC OF STEVIE WONDER MICHAEL LEYTON / MUSIC OF STEVIE WONDER
(DRUM) LP

カヴァーものには大別して2つの方向があって、オリジナルの良さが忠実に再現されているものと、アレンジや時代の違いが新しい魅力を持たせているものと。どこからどこまでオリジナル・ライクなバージョンっていうのはやっぱりちょっと面白くない(ライブなんかではすごく効力を発揮すると思いますが)。このオーストラリア産のS. WONDERのカヴァー集はどちらかというと忠実路線。ただヴォーカルのM. LEYTONという人の声質(フィーリングも含めて)が本人とは明らかに違うし独自の魅力もあるので、フロアで使う気になります。「悪夢」「迷信」などが特にお薦めです。
HAPPY DOLLS / SAME HAPPY DOLLS / SAME
(SOLAR) LP

ずいぶん長くこのコーナーの連載を続けていますが、韓国のアーティストを紹介するのは始めてだと思います。ソウル、サイゴン、ラスヴェガス、トロント、シドニーなどなど、ワールドワイドにショウビズ活動を(もしかするとキッズ時代から)展開していたらしい5姉妹バンドのようです。本作の録音はカナダのノヴァ・スコッティア。上記アルバムと同様カヴァー集の体裁ですが、「PICK UP THE PIECES」「FUNKY STUFF」なんてなかなかどうして堂々とした演奏&歌唱ぶりで使えます。「DRUM SOLO」なんていうトラックもあって、これはネタとしてうれしい。
ASSAGAI / SAME ASSAGAI / SAME
(VERTIGO) LP

南アフリカのアフロファンク/ロック・グループの71年の傑作アルバム。「TELEPHONE GIRL」「COCOA」の2曲が粘りっ気たっぷりのブラック・フィーリングに満たされた極上ファンク。特に前者はKRS-1もサンプリングした超絶のドラム・ブレイクで始まる、嫌が応でも腰に来る問答無用のレアファンク・クラシックスですね。ドスの効いたヴォーカルも最高。この曲は5月のこのコーナーで紹介しましたJ. GRIFFITH「O.D.(OVER DOSE)」やMARIA MULDAUR「CLEAN UP WOMAN」と並んで今回の『PREMIUM CUTS #03』のファンク・パートを担当しています。お試しください。
RICK NELSON / SINGS FOR YOU RICK NELSON / SINGS FOR YOU
(DECCA) LP

この人はカントリー・ミュージック寄りのロックンロール・シンガーだった人ですね。甘い歌声とマスクで当時は相当な人気者だったようです。本作は脱アイドルを目指して名前をRICKYからRICKに変えて脱皮を図った時期の63年のアルバム。ELVISやF. SINATRAなどで知られる名曲を軽快な16ビートに乗せて歌った「FOOLS RUSH IN」がお薦め。『PREMIUM CUTS #03』に収録。カリビアンの「SWEET EMILY / SOMEDAY」からカントリー・タッチの本作へ、本作からソフトロックの「GOSSIPS / TELL ME NOW」へというジャンルを越えたスムーズな流れをぜひ聴いてみてください。
JOE CRUZ & THE CRUZETTES / THE MANILATINSOUNDS JOE CRUZ & THE CRUZETTES / THE MANILATINSOUNDS
(SUNSHINE) LP

ディスクガイドブック『DOUBLE STANDARD』に別盤を紹介しましたフィリピン・ショウビズ・バンドの雄、JOE CRUZ & THE CRUZETTESの77年作。「TAG-ARAW TAG-ULAN」「HINDI KAMI DAMONG LIGAW」「BATO SA BUHANGIN」「PAMULINAWEN」などなど本作にも驚くべきクオリティのブラジリアン・ナンバーが満載されています。リズム・チェンジが控えめでビートが安定している分、こちらの方が踊りやすいかも。特に白眉は軽快なテンポの哀愁系ボッサ「HINDI KAMI DAMONG LIGAW」。タガログ語でなかったらヨーロピアン・ブラジリアンだと思う洗練度です。
MARIA D'APPARECIDA / CONSTRUCTION MARIA D'APPARECIDA / CONSTRUCTION
(SONOPRESS) LP

フランスで活動していたブラジリアン・フィメール・シンガーMARIA D'APPARECIDAの78年の傑作アルバム。故郷ブラジルに想いを馳せていたのか、サンバ、ショーロ、ボサノヴァなどの名曲をサウダージ感を漂わせて儚な気に歌い、聴く者の心に残ります。特にE. SOALESも歌う「MULATA ASSANHADA」、哀愁系サンバの佳曲A. BARROSOの「ELA/DIZ/QUE/TEM」やL. BABOの「ESTRELA D'ALVA」、そしてEDGAR E OS TAIS版を『PREMIUM CUTS#01』に収録した「JURA」がお薦め。パーティーTUNEだったEDGAR〜版とボサノヴァの本作を聴きくらべるのも面白いと思います。
伊集加代子&シンガーズ・スリー / GO GO SCAT 伊集加代子&シンガーズ・スリー / GO GO SCAT
(KING RECORD) LP

日本を代表するスキャット・シンガー伊集加代子率いるシンガーズ・スリーが全編にわたって華麗なスキャットを披露した68年のカヴァー・アルバム。アレンジは前田憲男と沢田旬吾ですから間違いありません。全体的に当時“ボッサ・ロック”と呼ばれ日本で流行していたビート打ち目のボッサ調アレンジが目立ちます。J. DONATOの名曲「ザ・フロッグ」やブルー・コメッツのヒット曲「北国の二人」、ビートルズの「愛こそすべて」などはそのうれしい典型。あとは「恋のギターラ」とか「真っ赤な太陽」とか。福田一郎によるスキャットについてのライナーも楽しく読めて勉強になります。
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