今月の10曲
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年明けに海外から届いたレコードが立て続けに針飛びして凹みました。グレードはいずれもVG++だったんですけど。しかし40年くらい前の中古盤ですからクレームをつけたところで代替え盤なんてそう簡単にないだろうし、やり取りも正直まどろっこしい。ということで、久々に針飛び修復にトライ。まず基本のホコリ取りや針圧、盤反り確認。それから乱暴だけど飛び箇所にセロテープを貼ってから剥がして溝間の汚れ取り(ガムテープは粘着が溝間に残るので不適だそうです)。それでも依然針飛びしたため、裁縫針の登場になりました。甚だしく乱暴ですが、キズ部分をレコード針がトレースする方向に裁縫針でなぞります。もちろんミクロン単位のレコ溝のキズラインだけを正確になぞるなんて不可能ですから、周辺にあらたな擦りキズ(ノイズ)を与えてしまうのは覚悟の上ですが。最初は軽く。それでも飛ぶようなら徐々に強くしていきます。これでどんな針飛びも治る訳ではないし、あくまでこれは私の自己流の復旧方法ですからあしからずですが、勝率は今のところ6〜7割っていうところです。この2枚も元気にオルガンバー他のターンテーブルで活躍してくれています。
1/29ブルーカフェでも2/2プレカツでも飛ばずに頑張ってくれました。
PREMIUM CUTS PROGRAM 2005
JFEBRUARY〜MARCH LINE UP 21:00 OPEN (\2,000/1D)

※誕生月に入場の方、入場料無料(要ID提示)

2月より『PREMIUM CUTS 2005』は、毎月第一水曜日に移動いたしました。
これからもよろしくお願いいたします!

2月2日(水)『Premium Cuts 2005』
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET/BLUE CAFE), 佐野真久, 関口紘嗣, トーマス平井, 植原良太, Q☆PON

3月2日(水)『Premium Cuts 2005』
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET/BLUE CAFE), 佐野真久, 関口紘嗣, トーマス平井, 植原良太, Q☆PON

TWISTE ET CHANTE
BAD STREET BOYS / Looking for Trouble BAD STREET BOYS / Looking for Trouble
(JAP) LP

トラディショナルなサルサ・アーティストから異端として捉えられていたかどうかは定かではありませんが、ジャズやソウルなどさまざまな音楽のエッセンスを取り入れて魅力を増していったニューヨリカン・サルサの新世代の代表的グループであることに間違いはないと思います。おなじみ「COPACABANA」にヒュンヒュンと軽薄なシンセを飛ばせたり、ジャズ・スタンダードの「LADY IS A TRAMP」を軽やかなイングリッシュ・サルサに変換したり。かなり自由でかなり楽しい一枚です。
EZRA & THE POLKA DOTS / Dance, Sing & Swing EZRA & THE POLKA DOTS / Dance, Sing & Swing
(SINGCA) LP

バハマのギタリスト&シンガーEZRA率いるこのカリビアン・バンドは、ソウル寄り、ジャズ寄り、さまざまなアプローチでアルバム一枚を丸々堪能させてくれます。ルーズな刻みがとても気分なカリプソ・ナンバー「ISLAND WOMAN」「MARY ANN, SLOOPY JOHN B, BACK TO BACK」、ウェス・モンゴメリーやヨルゲン・イングマンを彷佛させる達者なオクターブ奏法を聴かせる「THE JOKER」のインスト・カヴァー、「WINDY」のソフトロッキンなカヴァーなど。喉も渋い。
ENRIQUE LYNCH / Que Chevere ENRIQUE LYNCH / Que Chevere
(SON RADIO) LP

このペルーのバンドはお色気ジャケットに目がないようで、「MASHのテーマ」のラテン・カヴァーを収録したアルバムとかもあるのですが、そちらもうら若き乙女が巨大な大砲にまたがって仁王立ちっていう赤面ジャケでした。本作の目玉はやっぱりエルキン=ネルソンでおなじみの「SAMBA SAMBA」のカヴァー。サルサ・スタイルのナンバーが並ぶ中、この曲はイントロの例のギターフレーズを生かした、ラテン・ソウルなアレンジでがっちり踊らせてくれます。全然サンバじゃないけど。
THE CHEVALIER BROS. / Same THE CHEVALIER BROS. / Same
(WATERFRONT) 12"

80年代UKネオスウィングの大物グループCHEVALIER BROTHERSの83年作3曲入り12インチ。「BAR TENDER」は軽快にスウィングするごきげんなジャイブ・ナンバー。「ON THE TIP OF MY TONGUE」はその「BAR TENDER」のインストバージョンのような趣の一曲。ヴァイブとサックスの絡みが最高。そして「COCO BEANO」はタイトル名連呼の威勢のいいかけ声も楽しいカリビアン風味のGROOVYチューン。いずれもスタジオ一発録りならではの勢いにあふれた快演です。
BOB MILLER / The Exciting Sound of BOB MILLER / The Exciting Sound of
(FONTANA) LP

おそらくはTONY HATCHなどと同世代のUKコンポーザー&アレンジャー。そのT.HATCHの作品で、かつて辰緒さんのMIX TAPEに収録され一躍人気ナンバーに躍り出た「LATIN SATIN」というナンバーがありましたが、本作に収録された「LAS VEGAS」はそれにとてもよく似た雰囲気を持つ、GROOVYオーケストレーション・ポップの心踊る傑作。他にも似たタイプの「TOUCHLINE」や「I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN」のアッパー・スウィング・カヴァーなどを収録した拾い物の一枚です。
MITCH RYDER / What Now My Love MITCH RYDER / What Now My Love
(DYNOCOICE) LP

彼の曲が白人のロッカーには珍しいほどソウルフルだったのが本人の指向によるものなのか、はたまたFOUR SEASONSやFRANKIE VALLIなどさまざまなアーティストをHITさせたプロデューサーBOB CREWEの戦略だったのかは判りませんが、本作でもそうした黒いフィーリングを堪能できます。「THAT'S IT, I QUIT」を始めとするダンスナンバーに混ざって、最近ではTHE FASCINATIONSもカヴァーした名曲「I MAKE A FOOL OF MY HEART」の熱唱が大きな聴きどころに。とろけます。
GRETHE & JORGEN INGMANN / Same GRETHE & JORGEN INGMANN / Same
(METRONOME) LP

デンマークの女性シンガーG. INGMANNとご主人でギタリストのJ. INGMANNの共演アルバム。別の共演アルバムを『DOUBLE STANDARD』で紹介したことがありますが。本作にはS. WONDERほか多くのミュージシャンがカヴァーした「FOR ONCE IN MY LIFE」や映画『真夜中のカウボーイ』の主題歌「うわさの男」のソフトロック・アレンジのカヴァーなどを収録。BAJA MARIMBA BAND版で人気の「FRESH AIR」のインスト・サンバ・カヴァーでは、J. INGMANNの馬鹿テクが楽しめます。
OSKARSHAMNS STORBAND / Tva Sidor OSKARSHAMNS STORBAND / Tva Sidor
(OSKARSHAMNS STORBAND) LP

スウェーデンのビッグバンドの70年録音の、レーベル名からも判るように完全な自主盤。K. JARETの「LUCKY SOUTHERN」やH. MANCINIの「酒とバラの日々」、J. ZAWINULの「BIRDLAND」、S. WONDERの「YOU ARE THE SUNSHINE OF MY LIFE」など多彩なカヴァーが楽しめます。中でもM. ZETTERLUNDも歌ったOLLE ADOLPHSON作の哀愁系BOSSA「TRUBBLEL」の、ヴォーカリストBIRGITTA JOHANSSONをフィーチャーしたカヴァーが秀逸。胸を締めつけられます。
SHOKO / Celebrates in New Yourk City SHOKO / Celebrates in New Yourk City
(MILLJACK) LP

アメリカを拠点に活躍していた日本人ジャズ・シンガー天野晶子による、インディーレーベルからの88年のデビューアルバム。RENEE COLOGNEとDIANNA HOWEによるスキャット・コーラスやよくころがるピアノも心地いい「帰ってくれてうれしいわ」や「SAVOY」といった4ビート・ナンバー、「NO MORE BLUES」「THE ISLAND」といったブラジリアン・ソング、ソウルフルな「MR.MAGIC」、スロゥ・スウィングなアレンジが絶品の「YOU BELONG TO ME」などなど、かなりの高水準。
THE MICETEETTH / ネモ THE MICETEETTH / ネモ
(TENTOSEN) LP

99年に大阪で結成された、日本語歌詞による唄ものを中心とした総勢10名のスカ&レゲエ・バンド、ザ・マイスティース。02年のリリーススタートからいままでに、アルバムやミニアルバム、シングルを何枚もリリースしていて、本作は彼らの代表曲のひとつとして人気の高い「ネモ」を収録した一昨年リリースのCDミニアルバムの待望のアナログ化作品です。シズル感にあふれた詩、琴線に触れる絶妙のメロディーと柔らかな歌声、あたたかくて懐かしい、潤いのあるサウンド。大好きです。
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