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オルガンバー毎月第2水曜日のパーティー『PREMIUM CUTS 2004』。大体いつものパターンでは僕は12時半くらいからと3時くらいからの2回、各45分〜1時間ほどプレイするのですが、朝方の4時半とか5時とかくらいの締めくくりに差しかかるころの時間、最後の盛り上がりを作っているのが、関口“セッキー”紘嗣。大ネタ使いのキャッチーなブレイクビーツやヒップホップからフリーソウル、ブラジリアン、和ジャズ・ポップ・ヴォーカルまでを小気味よくカットアップして平日の朝方に似つかわしくないテンションでイベントを楽しく締めくくってくれる、図体同様に大きな戦力なのですが、そのセッキーが満を持してミックステープをリリースしました。9月13日発売の、題して『粋』。“粋(すい)”“ESSENCE”“本質”みたいなことへの思いも含めてのネーミングなのだそうです。90分に怒濤の全44曲(!)。普段彼がプレイする水曜クラシックスも満載で、つなぎも丁寧かつ大胆だし、EQ合わせとかにも気を配ったナイス・ミックスです。"HERO NO 7"と"DIZZY GILLESPIE"と"COL NOLAN SOUL SYNDICATE"と"DEREK B"が同一線上にならぶ自由奔放なセッキー・グルーヴ。レアなミドルなんかも満載。ヘヴィープレイに耐えるクオリティとオリジナリティだと思います。ぜひご一聴ください。楽しい出来です。 |
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本人もテープもパッと見はイカツイけど実は相当楽しいヤツ(ホメ過ぎ)。 |
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PREMIUM CUTS PROGRAM 2004 SEPTEMBER〜OCTOBER LINE UP 21:00 OPEN (\2,000/1D) ※誕生月に入場の方、入場料無料(要ID提示)
9月8日(水)『Premium Cuts 2004』
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET/BLUE CAFE), 佐野真久, 橋本好真, トーマス平井, 関口紘嗣, 植原良太
10月13日(水)『Premium Cuts 2004』
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET/BLUE CAFE), 佐野真久, 橋本好真, トーマス平井, 関口紘嗣, 植原良太
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FRANCK FERNANDEL / Chaque Fois (PHILIPS) EP
多くのシングルとアルバムを残しているフランス人シンガーのマキシEP。これを早くも自分の04年下半期ベスト・シングル候補に入れたい理由は、この中に収録されたPAUL PIOTのオーケストレーションによる「UN AMERICAIN DANS LES RUES DE RIO」。DANY DELMINの「PETIT MATIN」やSACHA DISTELの「IL YA BIEN TROP DE FILLES」なんかにも通じる、グルーヴィーなボッサ・ソフトロック。唄メロも起伏に富んでいてかなり印象的な一曲です。声も男前。 |
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MARINA MORAN / Eden Rock (CETRA) 7"
こちらは女性シンガーM. MORANによるイタリアン・ボッサの63年盤シングル。「EDEN ROCK」は上記F. FERNANDEL「UN AMERICAIN〜」とおなじくBPM105〜110くらいで、歌の折々に大袈裟なディレイを効かせたブレイクが入るのがアクセントになっていて面白い。反対面「LA RAGAZZA COLOR CAFFE」はよりゆったりしたテンポのエレガントなボサノヴァ。いずれもバックのホーンやフルートのちょっとしたフレーズにジャズのエッセンスが感じられます。 |
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NAPAG OPKECMPOB / Same (MELODIYA) LP
73年ロシアの、例によってさっぱり読めない正体不明盤。ジャズコンボ、オーケストレーション中心のインスト・ナンバーの中に、スキャット入りの曲もちらほら。全編通してハイクオリティ!なんていう代物ではないんですが、耳に馴染みのメロディー、MICHEL FUGAINの「CHANTE...COMME SI TU DEVAIS MOURIR」をカヴァーしていて、しかもインストではあるけれども公平に聴いても他の曲よりアレンジもレヴェルが高く、一番の聴き物になっていてうれしい。 |
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SOUND FACTORY INC. / Traffic Lights (DRIVE IN) LP
ジャズ、ジャズファンク系の曲をまとめたドイツのライブラリーアルバム。ジャケデザインはライブラリーアルバムの常で素っ気ないけれど、珍しく見開きになっているジャケを開くと、中面ではやはりライブラリー盤では珍しくも参加メンバーである8名のクレジットやレコーディング風景のカットがずらりと並んだりしていて制作へのマジ度合いが判るし、実際演奏や録音の質も高い。疾走感あふれる表題曲や「HEADLAMP」、ブラジリアン・タッチの「GEAR BOX」など。 |
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PANAMAFORMAT / Das Hattest du Fruher Haben Konnen (APRICOT) LP
ドイツ出身のネオアコ・モッド・グループの91年アルバム。お勧めは、チープなリズムボックスと軽やかなシャッフルギターが絶妙のマッチングを見せる(でもヴォーカルのテンションは低い)「MILCHKAFFEE」、それよりいっそう体温の低い哀愁系リズムボックス・ボッサ仕立てになり、原曲とのギャップが面白いEW&Fの「宇宙のファンタジー」など。しかしあくまでクールで低血圧。原曲とちがってここぞのピークタイムに使えるっていう訳ではないので、あしからずです。 |
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GERASSIMOS LAVRANOS & HIS ORCHESTRA / Dance with (POLYDOR) LP
ギリシャのオクテット+2ヴォーカリーズの、おそらくmid60'sくらいのアルバム、かな。ラインとしては、以前紹介したことのあるMIGIANIオーケストラあたりに相通ずるものがある、スキャット混じりのポップジャズ。混声スキャットとサックスが哀感のあるメロディーを絶妙のハモリで聴かせる「THE WIDE SEA」は、軽快なテンポのジャズ・ボッサでイチ押し。他にも「JENNY'S BOSSA NOVA」や「MNNA-MARIA」なんていう、HOLIDAY感覚横溢の小洒落たナンバーあり。 |
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ANNE-LIE RYDE / Stulna Kyssar (EMI) LP
92年のスウェーデン盤ということで、たぶんスウェーデン人のPOP歌手だと思うのですが。アルバムもシングルも結構な数をリリースしている人のようです。さまざまなタイプの曲を巧みなヴォーカル・テクでものにしているけど、やはりなんといってもテンションの半端ない高さが痛快な「BOSSA NOVA BABY」のカヴァーがいい。あとはモータウン・ビートのパワー・ポップ「EN SAN KARL」、グラウンド・ビートの「REGUNTUNGA SKYAR」といったところかな。 |
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MADELINE VERGARI / This is My Lucky Day ! (AUTSTANDING) LP
カリフォルニアのローカル・レーベル発。ジュディ・オングさんをふくよかにしたような風貌のこのシンガーは、RAY CONNIFF、JOHNNY MANN、RAY ANTHONYの楽団などで喉を磨いてきた人のようです。この86年のファースト・アルバムにはSPIRAL STARECASEの名曲「MORE TODAY THAN YESTERDAY」が収録されていて、これがビッグバンドのダイナミックなバックにも負けない堂々とした唄いっぷりでマル。DUKE ELLINGTONメドレーもスウィンギーでお勧め。 |
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THE RITZ / Movin' Up (DENON) LP
別盤『BORN TO BOP』に収録された「BAILE EN LA NOCHE」を、MIX TAPE『PREMIUM CUTS』のいくつか前の巻に収録した覚えがあるTHE RITZの、これは88年日本制作盤。長いキャリアの中で何度かメンバーも変わっているようですが、この当時はピアノ・トリオ+4ヴォーカリーズの7人組。メンバーであるSHARON HARRISのオリジナル作「SOUTH OF THE BORDER」が、「BAILE EN 〜」をさらにテンポアップしたアフロキューバン・ジャズ・マナーのナンバーでごきげんです。 |
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梓みちよ / Michiyo Azusa (KING) 10"
「こんにちは赤ちゃん」でおなじみの梓みちよさんの63年デビューアルバム。「ヘイ・ポーラ」「ムーン・リヴァー」など、当時のUSヒットポップスを日本語でカヴァー。いわゆるオールディーズですが、「ESO BESSO」のカヴァー「ボッサ・ノバでキッス」や「BLAME IT ON THE BOSSA NOVA」のカヴァー「恋はボッサ・ノバ」がかなりいい調子。「ボッサ・ノバで〜」はCHICO ARNEZ版と並ぶマイ「ESO BESSO」フェイバリット。何回か地方で紛失してはおかげさまで出戻ってきたお騒がせ盤。 |
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