今月の10曲
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【ブルーカフェ10周年プロジェクト】

昨年秋、小西康陽さん、ザ・グラスホッパー・セット、スモール・サークル・オブ・フレンズをゲストに迎えて盛大に開催した9周年アニバーサリーの興奮もまだ記憶に新しいブルーカフェですが、今年の秋の10周年の節目に向けて、さまざまなプロジェクトが始動しました。
まず、5月末〜6月中旬頃にリリースを予定している、東 里起、三谷昌平、鈴木雅尭によるオムニバスMIX CD『BLUE CAFE SHOWCASE』の第2弾!すでにそれぞれのミックス作業を概ね終了し、全体のミックスアップとパッケージングを待つばかり。今回も、三人の個性が存分に発揮され、多彩なナンバーがフロアを揺らすブルーカフェ・ドキュメントになっています。もちろん、例によってアンリリース・キラーも多数収録です。
そして、久々のリリースとなるブルーカフェ12インチの最新作。こちらも各メンバーのエクスクルーシブ・オリジナル・ナンバーが出揃いつつありますが、ひょっとすると12インチ二枚組になるか、あるいは二枚同時発売になる可能性もあるくらいの充実のラインアップになっています。
さらにそれらのナンバーにブルーカフェ常連の豪華ゲストの作品、リミックス曲なども加えたコンピレーション・アルバム『V.A./BLUE CAFE』の第二弾のリリースも計画中。参加者ラインアップなど詳細はまたこのコーナーでアップしていこうと思います。ぜひ続報にご期待ください!
PREMIUM CUTS 2009 SCEDULE

毎月第1水曜日【Premium Cuts 2009】
チャージ 2,000yen /1d
※誕生月に入場の方、入場料無料
※先着30名様にPREMIUM CUTS2009オリジナルMIX CD(非売品)プレゼント

5/6 wed. PREMIUM CUT
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久(CAFE&DINERスタジオ), ZOO-KA(VINAL FORCE), tomomieland, 古賀祐介, 亜弥

6/3 wed. PREMIUM CUT
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 佐野真久(CAFE&DINERスタジオ), ZOO-KA(VINAL FORCE), tomomieland, 古賀祐介, 亜弥

毎月第4土曜日【BLUE CAFE】
チャージ 2000yen /1d
※先着50名様にBLUE CAFEオリジナルMIX CD(非売品)プレゼント

4/25 sat.
ゲストLIVE: 荘野ジュリ
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 東 里起(SMALL CIRCLE OF FRIENDS), 三谷昌平 (NOVO TEMPO / RITMO FANTASTICO), 伊藤ヒロキ, 大倉智子

5/23 sat.
ゲストLIVE: BLUE SWING
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET), 東 里起(SMALL CIRCLE OF FRIENDS), 三谷昌平 (NOVO TEMPO / RITMO FANTASTICO), 伊藤ヒロキ, 大倉智子
TWISTE ET CHANTE
THE LENNY WILSON TRIO / REFLECTIONS OF NOW
(WILMOR CO) LP

USインディーズ・ジャズの知られざる傑作盤。レーベル名もロゴも無いし、インディーっていうより自主プレスっぽい。ドラム&パーカッションのデイヴとベース&ギターのディックのモーガン兄弟がほとんどの曲でヴォーカルも担当していて、これが鼻にかかった土臭い声でかなりいい味。特にスティーヴン・スティルス「LOVE THE ONE YOU'RE WITH」のカヴァーは、重量級の8ビート・ドラムが貫くペドラーズ・ライクな逸品。ベースもうねるブレイク・パートまであって、たまりません。
THE ROMANO MUSSOLINI TRIO / JAM SESSION
(LINEA) LP

ずいぶん前に『LATIN TASTE』というプライヴェート・プレス盤をこのコーナーで紹介したイタリアのキーボード・プレイヤー、ロマーノ・ムッソリーニの、こちらはLINEAというイタリアの電話会社のノヴェルティとして制作されたアルバム。『LATIN TASTE』のCDリイシューにボーナス収録された、密林タッチのアフロ・ジャズ「NIGHT IN TUNISIA」とフェンダー・ローズが美しく転がるジャズ・ボッサ「FOGLIE MORTE」は、元々ここに収録されていたんですね。なんとも贅沢な一枚です。
VISBY BIG BAND feat. SONYA HEDENBRATT / ALL OF ME
(PHONTASTIC) LP

スウェーデンのビスビー・ストールバンド率いるビッグバンドと、ジャズ・シンガー ソニャ・ヘデンブラットの86年の共演盤。このソニャおばさんの歌いっぷりが、長年嗜んできた酒とタバコでほどよく燻したような掠れた感じで存在感バツグン。ほのかにラテン・フレイヴァーの効いたダイナミックなビッグバンド・スウィング「SECRET LOVE」は、例えばジャッキー・トレント&トニー・ハッチ「I MUST KNOW」なんかと繋いで使いたいごきげんなフロアユース・ナンバー。
EXTRAS / SAMBANS O
(MUST) LP

スウェーデンのバンドの80年リリースのアルバムだけど、カヴァー多めの選曲に、この若さもアイドル感もない風体(失礼)。たぶんショウビズの現場で鍛えた営業バンドではないでしょうか。北欧系アーティストが多く取り上げているブラジリアン・ナンバー(「MAS QUE NADA」など)やフリーソウル・ナンバー(「HERE WE ARE FALLING IN LOVE AGAIN」など)が本作でもハイライトになっていますが、数少ないオリジナルのタイトル・ナンバーも負けずにかっこいいです。
TOUCH OF CLASS / LOVE MEANS EVERYTHING
(STACK-O-HITS) LP

フィラデルフィア出身の4人組ソウル・グループの76年作品。もちろん最大の聴きどころはタイトル・ナンバーで、冒頭の突き抜けるホーンから軽やかなヴォーカル&ハーモニー、うねるベースまで非の打ち所の無い、「ド」のつくほどキャッチーなフィリー・ディスコ。他にもヴォコーダーも楽しい同タイプの「YOU GOT NOWHERE TO COME」や、込み上げ系メロディにハウスの原型を伺い知れる四つ打ちのブレイク・パートも嬉しい「ANYTHING」などなど、傑作満載です。
BRENDA & THE TABULATIONS / SAMA
(TOP BOTTOM) LP

こちらもフィラデルフィアが生んだソウル・グループで、ブレンダ・ペイトンとモーリス・コーツを中心に活動し、3枚のアルバムをドロップ。セカンドにあたる本作は、ヴァン・マッコイがプロデュースし、ダイアナ・ロス&シュープリームス「SOMEDAY WE'LL BE TOGETHER」やバカラック&ディヴィッド作の「DON'T MAKE ME OVER」などを取り上げています。僕のフェイヴァリットは「CALIFORNIA SOUL」と「SCUSE UZ Y'ALL」。甲乙つけがたいタフなロッキン・ソウルです。
V.A. / WDMT FM 108
(TDK) LP

ヒューストンのFM局が地元バンドを紹介するために作られたアルバム。<AMERICA'S HOTTEST RADIO>と宣言するこの局の選曲は、ロックもソウルもひたすらファンキーでごきげん。ケイン「GENTLE FIRE」やジェイディ・カレント・バンド「STANDING THERE」といったモダン・ソウル・ダンサー、ザ・セクションを彷彿させるアーバン・ファンクなコーキー「GOTTA SHAKE」など、あのコン&アミールがリコメンドするのもうなずけます。TDKの制作だけあって、録音も最高。
JOHNNY ZAMOT / INTRODUCES THE BOOGALOO FROG
(DISCOMODA) LP

プエルトリコ出身のラテン・パーカッション奏者で、ながくブーガルー/ラテン・ソウルに拘って作品を作り続けてきたジョニー・サモーが60年に残した血も滾るような一枚。タイトル曲や「HEY MAMA」「ARE YOU READY?」といった熱いブーガルーを演っていて、特に地を這うようなベースラインと豪快なホーンに乗ってパーティーの開始を告げる「ARE YOU READY?」は強烈なインパクトの圧倒的なナンバー。最近はDJのスタートによく使っています。
THE HARMONY & RHYTHM BAND / SAME
(BPTC) LP

フィリピン、セブ島発の大所帯バンドのアルバムです。たぶん現地のいずれかのリゾートホテルのナイトクラブ付バンドでしょうね。女性5名、男性3名のヴォーカル・チームが息もぴったりの洗練されたハーモニーを聴かせてくれます。そしてこうした実力派現場系バンドの常で、多彩でわかりやすい選曲。エレピも跳ねるボッサ・ソフトロック・コーラス・ナンバー「バカラック・メドレー」と、スパイロジャイラ「モーニング・ダンス」の軽やかなインスト・カヴァーがオススメです。
TRI4TH / plus EP
(DISC MINOR) 12"

ミルフォード・サウンド、オルケスタ・デ・ラ・ルス、万波麻希と、いずれ劣らぬワールド・スタンダードな作品をリリースしてきた辰緒さん主催のレーベルDISC MINOR。その第四弾は、先鋭ジャズ・コンボ、トライフォースの初のアナログ作。制限速度軽くオーバーの疾走感あふれるバピッシュなナンバー「BMWの女」は、彼らのテーマ曲。 そして僕も大好きなジョニー・グリフィスの「SISTER SALVATION」のカヴァーは、絶品のアフロ・キューバン。まさに夜ジャズど真ん中な一枚です。
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