ROK-SEY
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第12回「イージー・リスニングでも聴いてみよう」
さて、今回は「イージー・リスニング」でございます。その名の通り、肩肘張らずにイージーにらくちんに聴こうぜぃ。と言うサウンドを代表する音楽の総称です。自分がせっせと100円コーナーを漁ってるから、と言う理由以外には無いのですが、自分のウチにはイージー・リスニングのレコードがかな~りあります。イージー・リスニングと呼ばれる音楽の良くあるパターンとしては、ストリングスや生楽器を使ってポップスをカヴァーし、耳障りとならないように、聴く人をリラックスさせるような音楽である。と言う事が多いです。それ故、「ラウンジ・ミュージック」や「スーパーマーケット・ミュージック」等とも呼ばれ、ホテルのラウンジや病院の待合室、スーパーで流れても、誰にとっても不快でなく心地良さを提供する、BGM的要素も強く持ったものと言えます。ポップスで流行った音楽を管弦楽団でカヴァーした60年代のPAUL MAURIATあたりがムード・ミュージック以降の始まりと言われております。

さて、このような音楽がクラブ・ミュージック・フィールドで評価された事は・・・実は結構多いです。例えばライブラリー・ミュージックは、サンプリング・ネタとして、そしてレア・グルーヴとして人気ですが、そもそもライブラリー・ミュージックとは、著作権フリーでテレビやラジオ等で自由に使って頂いてOKですよー。と言う音楽です。池田正典さんがイギリスに渡った時、KPMやDE WOLFE等は、いわゆる100円コーナーの常連アイテムであったとか。KPMと言えばノリ君の名前の由来ともなるKEITH MANSFIELD始め、それこそMADELINE BELLやCLARKE BOLAND BIG BAND、他レーベルでは、ROLAND KOVACやDUSKO GOYKOVIC等も作品を残しており、ジャズメンが多くの作品を残しています。今では各国のライブラリー音楽がDJやクラブ通過後のリスナーに注目されています。そう言ったコンピも数多く存在し、「SOUND GALLERY」シリーズなんかは有名なレア・グルーヴの宝庫。

と、のっけからライブラリーのお話をしてしまいましたが、ライブラリーについては後日場を設けさせて頂くとしまして、そう言ったマニアックな部類でなくとも、BURT BACHARACH、PERCY FAITH、WERNER MULLER、MAURICE POP、JAMES LAST、PETER THOMAS、ENOCH LIGHT、JORGE JUVIN等々の巨匠から、匿名性の高い人たちまでが手掛けてます。先述の方々は管弦楽系ですが、シンガーズ系としては、RAY CONNIFFにMIKE SAMMES、ALAN COPELAND、ANITA KARR、BARBARA MOORE等。HUGO MONTENEGROやDICK HYMAN、PERRY & KINGSLEYはムーグ系も得意。特化したレーベルとしてはCOMMANDやPROJECT 3。またCTIはイージー・リスニングを強く意識したレーベルであります。初期のA&MとかSOLID STATEとかもね。ジャズ系のアーティストだって結構イージー・リスニング的な作品を残してます。当事はストリングス楽団やコーラス・グループを入れると費用が何十倍にもなってしまい、売れっ子ミュージシャンに限られていた為、1つのステータスでした。はたまた、発掘が進むにつれてジャズ・サイドから見ても結構いけてる作品も出てきました。それこそUKのDECCA系列とかから結構な数のイージー・リスニングものが出てますが、詳細なクレジットが省かれてる場合が多々ですが、絶対、著名ジャズメンがざっくり参加してるハズです。きっとね。それと、サントラもそれ色が強いですよね。

100円コーナーをさくさくやってると「おっ、こんなカヴァーを」なんて嬉しい発見を中心に、「おや、オリジナル曲が意外といいぞ」なんて驚きまであるイージー・リスニングですが、惜しむらくは、先述の「意外といいぞ」と言う言葉にあるように「当たり」が少ないこと。小西さん曰く「RAY CONNIFFには100曲に1曲くらいいい曲がある」と。トホホな修羅の道です。それと「300円の割りに結構良いなぁ」なんて感じで曲の真価がお値段で惑わされてしまうこと。あと、有名どころは膨大な日本編集盤が出てるので、曲が被りまくる。ジャケットが違う。どれ持ってるのか分かんなくなる。そんな感じのイージー・リスニングですが、皆様も100円コーナーをがしがし漁ってみては如何でしょう。きっとまだエサ箱に未来の5桁レコードが埋まってるハズ!。・・・と信じて明日も掘るわけでございます。

以下に範疇内のイージー・リスニングのレコードを幾つか挙げますが、それこそ「スーパーマーケッット・ミュージック」を挙げさせて頂いても仕方がないっちゃあ仕方が無いんで(泣く泣く)、軽く範疇を広げてみて選んで見ました。でもどれも安々でゲットしましたよー(指黒)。と言ってもその辺りは先達、渡辺さんと丸山さんの「pronto」や鈴木雅尭さんの「premium cuts」のコーナーには到底敵わない訳でありまして、膨大なレコードに混じってのグルーヴィーなイージー・リスニング系の数々、毎度、見たこと無いレコードばかりでびっくりですから是非是非、最大級のリスペクトと共にご覧下さいませませ。もちろん、小西さんにも有り余るほどのリスペクトで。「米国音楽15号」はバイブルです。表紙のカヒミさんもかわい過ぎ。SAVE THE VINYLS !。



以上、お付き合いありがとうございました!。




KING RICHARD'S FLUGEL NIGHTS / SOMETHING SUPER !
(196? MTA RECORDS - USA)


今回のセレクトは大きく小西さんの影響を受けてる訳ですが、ジャケ違いですが本文の「米国音楽」でも小西さんが紹介されてた1枚です(今回他にも幾つかあります)。で、ボク的にはCAPITOL HILL PRODUCTのテーマ。「WHO'S AFRAID OF THE BIG BAD WOLF」のカヴァーがかなり可愛いくて最高。
DICK HYMAN / ELECTRODYNAMICS
(1963 USA - COMMAND)


後にはムーグ系の活動も行う鍵盤奏者。ネタものとしても熱い視線のCOMMANDレーベルからの1枚で、ここでの白眉は辰緒さんが「ORGAN. B SUITE」のメガミックス的コラージュでも使用した「MACK THE KNIFE」。ヴィブラフォンとオルガンの洒落た小曲。
JIMMY DAVIS AND NORMA LEE / THE GIRL FROM IPANEMA
(1964 WYNCOTE - USA)


イージー・リスニング系レーベルのWYNCOTE。他にもブラス系イージー・リスニングとかいっぱい出してるんですが、クラブ界隈でもとにかく人気なのがこの「THE GIRL FROM IPANEMA」。A面では歌モノ・ラウンジ・ボッサを。B面では洒落たラテン・ジャズを演ってます。「JASMINE」最高。
MIKE SAMMES SINGERS / SOUNDS SENSATIONAL
(1965 COLUMBIA/EMI - UK)


英のコーラス・グループ。数々のCMソングを手掛けたり、TUBBY HAYESとの競演盤も好事家の間では人気。また、「I MUST KNOW」をカヴァーした諸作を始め、かなりラウンジ・ファンの間では人気のグループです。こちらはジャケットの通りブラジリアン・スタイルでしゃばだばとカヴァーした1枚です。
OST / THE GIRL FROM U.N.C.L.E.
(1966 MGM - USA)


TVドラマ「アンクルから来た男」のアンサー番組「アンクルから来た少女」のサントラ。ビッグ・バンド系の音で、プロデュースはTEDDY RANDAZZO。ソウル〜ソフトロック系のプロデューサーとしてあまりにも有名。ラウンジ・ボッサ「THE GIRL FROM UNCLE」はDIMITRI FROM PARISがネタに。
MICHEL LEGRAND / ARCHI-CORDES
(1967 PHILIPPS - FRANCE)


ルグラン先生と言えば、「シェルブールの雨傘」や「ロシュフォールの恋人たち」等々、数々のサントラを生み出しつつ、自作曲も多くリリースしてる訳ですが。ちょっとライブラリー的な趣向で出されたこちらには、「DI-GUE-DING-DING」や「COME RAY AND COME CHARLES」と言ったクラシックを収録。
MAURICE POP AND SEIN ORCHESTER / PLAY TOGETHER
(1969 GERMANY - MPS)


ドイツのSABA/MPSは「これぞ欧州のBN」とか言うのも事実ながら、結構なイージー・リスニングの宝庫でして、HORST JANKOWSKI、PAUL VAN DIK、GEORGE SHEARING、EUGEN CICERO等々なんかがそれ系のレコードを残してます。こちらはルーマニアの重鎮ピアニスト、コンダクターによる1枚。
RAY CONNIFF AND THE SINGERS / JEAN
(1969 USA - COLUMBIA)


この「JEAN」にもいくらでもジャケと違いがあるんだろうな。需要があったってことなのかな。「SPINNIG WHEEL」は小西さんがネタにも使ったグル−ヴィーな1曲。RAY CONNIFFが1000円以上したら、そりゃもう絶対買わない訳ですけど、100歩譲ってそれはそれで仕方なかったり、「おっ」って思ったり。
HUGO MONTENEGRO / MOOG POWER
(1969 VICTOR/RCA - USA)


立花ハジメ氏がカヴァーした「MOOG POWER」、PETE ROCKがネタに使った「DIZZY」等を収録。でも「MACARTHUR PARK」。前半のムーディーな部分は取っ払って後半のみ。コーラスも最高。この辺りのスタジオ・コーラス・グループについては「READYMADE FM」のテープを聴いておさらいしよっと。
HENRI MANCINI / ME, NATALIE
(1969 COLUMBIA - USA)


映画サントラからはこちらをご紹介することに致しました。「CHARADE」や「ティファニーで朝食を」を手掛け、そこで披露した「MOON RIVER」なんかは誰もが知るところでしょう。で、こちらの盤には、大傑作「FREE!」が収録されてる訳です。ジェントリーなボッサ・リズムにコーラスと、最高な訳です。
PIERRE SELLIN ET SON ORCHESTRA / PIERRE SELLIN ET SON ORCHESTRA
(197? LE TRETEAUX - FRANCE)


HEAVENLY SINGERSなるコーラスを従えて録音したりサントラを手掛けたりするトランペッターの1枚でありつつも、モーダルな「DON'T PLAY FOR ME」が既にジャズ・クラブ・クラシック。先述のJIMMY DAVISとも相性良し。基本イージー・リスニングですけどね。いいけどね。
LES BAXTER / AFRICAN BLUE
(1970 GNP CRESCENDO - USA)


エキゾ・ムードの巨匠LES BAXTERの1枚ですが、元々はKPMからリリースされていたレコードの正規(?)発売となったのがこちらです。ジャケットもいいし、何より内容が最高です。コンガを全面に使って、コーラスもフィーチャーし、リラクシンな雰囲気ながらジャズ〜ラテン・ムード高めなアルバム。
FRANCY BOLAND & THE BERLIN STRINGS BAND / FANTASTIC PIANO
(1972 JAPAN - COLUMBIA)


いつもは別の国から発表されててもオリジナルのタイトルや年を表記するんですが、今回は敢えて日本盤でタイトル、年、レーベルを。かなりのレア盤として知られるFRANCY BOLANDの独VOGUEの「GOING CLASSIC」の当時のダメ・ジャケ日本盤です。「理想的なジャズ・ムード盤」と紹介。その通り。100円。
WERNER MULLER / THIS IS PORNOPHONIC !? MUSIC FOR ADULTS ONLY
(1972 KING - JAPAN)


いつもは別の国から発表されてても・・・第2。「ポルノミュージック成人向」。これも酷いですが内ジャケの方も酷い。「SATISFACTION」のカヴァーを「あぁ、満足できないわ(悦)。」みたいな。挿絵もシモ満開。BENTLEY RHYTM ACEネタ収録。独オリジナルは「THE STRIP GOES ON」。似たようなもんか。
ANDRE BRASSEUR / GREATEST HITS
(1973 PALETTE - HOLLAND)


ベルギーの鍵盤奏者でオルガンをメインの楽器としていて、ラウンジものを多作してるんですが、こちらはそのベスト盤。やっぱり「POW-POW」なのです。これこそ90年代の「ラウンジ・ミュージック」を牽引した要素が全部詰まった1曲と言っても過言ではない、ユルさとグルーヴィーさを併せた楽曲。
GIL VENTURA / SAX CLUB NUMBER 5
(1974 ITALY - EMI/ODEON)


これは、ノリ君がミックスCDで収録したTROVAJOLIの「SESSO MATTO」が収録されてるアルバムです。ディスコ・テイストのカヴァー。このシリーズ、自分が知ってるとこまでは「MAH-NA MA-NAH」が入ってる「17」まであるんですけど最後は幾つ? いや、そこまで興味は無いんですけど・・・掘る!。



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▼編集後記

オルガンバー所属。常連。ヒロセダイスケ。


「チョコレイト・ディスコ」廣瀬です。最高です。1年前ですみません。国生先輩の「バレンタイン・キッス」以来のチョコレート・ソングですよ、皆さん。軽くなら踊れます。「ポリリズミック」はサビなら完璧です。中田くん、やっぱすげーなぁ。って。で、よそさまのHPで恐縮なのですがJET SETの先輩MATUMOTO HISAATAKAAさんのコラムが、中田くん同様、毎度かなり最高過ぎです。今回が「最終回」ってなってたんですけど是非続けて欲しいです。なんか今回逃したら紹介する機会が無さそうだったのでレコード多目でスミマセン。でわでわ。ちなみに写真は「クラブ・ウォーズ」で掛け損なった家宝(詳細は先々月分をご参照!)。
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