今年の5月は天気のよい日が続いてアウトドアを楽しむことも多かったのですが、次第に雨が多くなって梅雨に向かっていく季節でもあります。雨の日は自然とインドア派にシフトするのですが、そんな時は色々な音楽を聴く楽しみも増えてきそうです。聴く音楽も、雨に似合う曲が増えてきたりして。

今月のお題は「水」。水に関する音楽、水色のジャケット、雨の降った日に聴きたい曲・・・など水に関係したレコードのセクションです。

Toru WATANABE (pee-wee marquette)

02,04,06,08,10:
Toru WATANABE (pee-wee marquette)
01,03,05,07,09:
Masao MARUYAMA (musique dessinee)



THE LODGER / LIFE IS SWEET
(FABTONE RECORDS)


前作『Grown ups』もデビュー作にして、最高の傑作だった英国・リーズ出身の3人組、The Lodgerの2nd。歯切れよくかき鳴らされる、疾走感溢れるギターサウンドと、センスの良すぎるメロディライン、癖の無い歌声の魅力はそのままに、さらに突き抜けた1枚です。その象徴は間違いなく名曲「The good old days」でしょう。タイト&跳ねまくるビートに乗せ、走るベースラインとソウルフルに込み上がる曲調も最高にハマった魅惑のヤングソウル×ギターポップな傑作。湧き上がるウキウキ感と共にピョンピョン飛び跳ねたくなります!!


PETER NERO SOUNDS / WILD FRESHNESS
(LIBERTY)


水飛沫と水着の女性の笑顔が眩しい夏っぽいジャケット。イージーリスニング系の録音をかなりの数残しているピーター・ネロの、これはドイツでリリースされたシングル盤。たぶん1970年前後のリリースと思われます。分厚いベースラインと女性スキャットを配した高揚感のあるナンバー「WILD FRESHNESS」。そしてビートルズの「OB-LA-DI, OB-LA-DA」を女性ヴォーカルを配したオリジナリティ溢れるアレンジでカヴァーしている。


BEATRIZ MARQUEZ / BEATRIZ MARQUEZ
(AREITO)


‘ウ〜ン’って感じの表情と、爽快な青空のコントラストも抜群!キューバの女性シンガー、Beatriz Marquezが1975年に吹き込んだ1枚。本国では比較的メジャーなシンガーさんですが、どこかしら、大人な雰囲気の歌声が彼女の特徴です。バックの演奏も洗練されていて、仄かな哀愁が香るボサノヴァの「En el camino que nos queda」に、ポコポコと転がるパーカスを交えたミディアムテンポのリズムと、優雅なストリングスが絶妙なメロウグルーヴの「No Desesprese」なんて、雰囲気もイイ感じ。


VIRGINIA VEE / I CAN'T SEE NOBODY
(POLYDOR)


映画『唇からナイフ』の主題歌のカヴァーとかを歌ってるフランスの女性シンガー、ヴァージニア・ヴィー。モータウン・レーベルの音楽に影響を受けたような好曲をたくさん残しているのですが、本作はそんなノーザンテイストの一曲。たぶん1960年代後半のリリース。「I CAN'T SEE NOBODY」はシュープリームズの「BABY LOVE」辺りを連想させるサウンドに乗って、気持ちよさそうに英語で歌っています。裏面のワルツ曲「BOUM! BOUM! BOUM!」もナイス。


VALDAMBRINI - PIANA QUINTET / AFRODITE
(PHILIPS)


薄い水色のジャケットも雰囲気ありますネ。イタリアが誇る管楽器奏者のお二人、Oscar ValdambriniとDino Pianaが、1977年にクインテット編成で吹き込んだ名作。全体的にはアラビック?アフロ・テイストのモードジャズで、Oscar Rocchiの小気味よいエレピ、リズム隊もTullio de Piscopo、Giorgio Azzoliniと言う面子で的確なリズムを刻み続けます。揺らめくエレピ、弦の響きも切ないオープニング「Arabian Mood」、お二人の抑制の効いたプレイが奏でるテーマの中毒性の高さ、重厚に繰り返すベースラインも渋すぎる「Palpitazione」など、独特の空気感に彩られた1枚です…


CLAUDE THOMAIN / WEEK-END DANCE (EPERVIER)

フランスのアコーディオン奏者、CLAUDE THOMAIN の1970年代の作品。実際に演奏しているのは、マイクが内蔵されたエレクトリック・アコーディオン。普通のアコーディオンよりもまろやかな音色がしてます。さて、このシングルに収められたオリジナル曲「WEEK-END DANCE」は急速調のパーカッションから始まる高速ジャズナンバーで、まさに週末のダンスパーティにお似合いのナンバー。裏面「FLIRTISSIMO BLUES」はジャズワルツのナンバー。


ALFREDO DE LA FE / ALFREDO (CRIOLLO RECORDS)

このアングル、美しいグラデーションのブルーの背景もイイ感じ。キューバ出身のヴァイオリン奏者、Alfredo de la Feが1979年にパーカッションの製作会社(と言うか、楽器メーカー?)からリリースした販促用のノヴェルティ作品。ただ、その内容がハンパじゃないクオリティのラテンジャズ〜サルサでヤバいです。全編土臭さの希薄な洗練されたサウンドですが、中でもロフト・クラッシックとしても知られる爽快なディスコダンサー「Hot to Trot」が秀逸。ハッキリ言って気持ち良過ぎなミラクルな演奏、ハウスも真っ青なタイトなリズムにヤラれます…


OLIVIER DESPAX / ET JE L'AIME (RIVIERA)

フランスのクリス・モンテス・・・少し控えめで優しいヴォイスの持ち主。アコースティックギターを中心としたシンプルなアンサンブルを仕切るのはCHRISTIAN CHEVALLIER。このサウンドは何かに似ていると思ってこのカヴァー集を聴いていたら、最後の曲「OU ETES-VOUS?」で分かった。映画『世界残酷物語』の「MORE」のフランス語カヴァーなのですが、ゲイリー・マクファーランドの『SOFT SAMBA』のサウンドに酷似しています。


SILVER SUN / TOO MUCH, TOO LITTLE, TOO LATE (POLYDOR)

‘トッド(・ラングレン)は神だ!’と言い切った男、グリグリ眼鏡がトレードマークのジェームス・ブロード率いる英国のパワーポップ・バンド、シルヴァー・サンの隠れ名曲。2ndアルバム「Neo Wave」からのシングル・カットですが、ノリの良い楽曲主体の彼らにしては珍しいロッカバラードです。しかし、流石はジェームス、ハンパじゃないメロディのセンスと、ドラマチックな展開でじっくりしっとり聴かせてくれます。彼らのトレードマークと言える昇天系のハモリも健在で、サビの高揚感にはいつも泣かされます…


DON FELIPE / AMOR FINGIDO
(POLYDOR)


アンフォーカスされた椅子の向こうに佇む男性。彼がこのレコードの主人公、DON FELIPEなのでしょうか?スペイン人?謎に包まれた存在でアーティストに関する情報は皆無ですが、このシングルの中の一曲「AMOR FINGIDO」は抜群だ。DON FELIPEによるオリジナル曲で、ファンキーなリズムが冴えたスパニッシュ・ボッサ。狙ってやってると思われる絶妙にもたつき気味の演奏も素晴らしい。バッキングはJUAN CARLOS CALDERONという人物。