今月の10曲
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11月の19日から22日まで4日間にわたっておこなわれましたオルガンバー9周年アニバーサリー。今回も大勢のお客さまで連日盛り上がりました。オルガンバーに限らず、(特に都心の)CLUBのアニバーサリー・パーティーは多くのゲストDJが何日間かにわたって結集するので、普段のイベントとはまた違う楽しさにあふれていますね。お得感もあるし。いつもとほとんど変わらない入場料でイキのいい若手から円熟のベテランまでのさまざまなDJのプレイが目の当たりに出来るのはアニバーサリーならではの贅沢だと思います。来年はいよいよオルガンバー10周年。いったいどんな盛大なパーティーになるのでしょう。あ、その前に大晦日のカウントダウンパーティーですね。こちらも例によってさまざまなDJが登場します。ぜひお楽しみに!
オルガンバー9周年記念のTシャツ。なんとか軽微なワインの染み程度で済みました。
PREMIUM CUTS PROGRAM 2004
DECEMBER〜JANUARY LINE UP 21:00 OPEN (\2,000/1D)

※誕生月に入場の方、入場料無料(要ID提示)

12月8日(水)『Premium Cuts 2004』
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET/BLUE CAFE), 佐野真久, 関口紘嗣, トーマス平井, 植原良太, Q☆PON

1月12日(水)『Premium Cuts 2004』
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET/BLUE CAFE), 佐野真久, 関口紘嗣, トーマス平井, 植原良太, Q☆PON

TWISTE ET CHANTE
PORI BIG BAND / Pori Jazz 80 PORI BIG BAND / Pori Jazz 80
(PJP) LP

ポーランドのビッグバンドによる80年自主盤(?)。何曲かでMONICA ASPELUNDという女性がヴォーカルをとっていますが、圧倒的なハイライト・ナンバーはそのMINICA嬢が歌うTOOTS THIELMANの傑作ジャズ・ワルツ・ナンバー「BLUESETTE」の極上カヴァー。スケールの大きなビッグバンドサウンドをバックに、ときにスキャットを交え、ときに口笛まで交えて気持ち良さそうにスウィングします。あまり3拍子とか6拍子とかはDJで使う機会が少ないのですが、これは別です。
TOM TALBERT SEPTET / Things as They are TOM TALBERT SEPTET / Things as They are
(SEA BREEZE) LP

さらに新しくなって87年のハリウッドのインディー・レーベル・ジャズ。このレーベルはビッグバンドの作品を多くリリースしていて、このピアニスト兼アレンジャーTOM TALBERTもDUKE ELLINGTONへのオマージュ・アルバムをオーケストラ編成でリリースしているようです。さてこの4管7人編成のアルバムは大半がUSらしいブルージーな4ビート・ナンバーですが、一曲ヨーロピアン・ジャズの香り漂う秀逸なジャズ・ボッサ「THINGS AS THE ARE」を収録。アンサンブルも見事です。
NAT ADDRELEY / You, Baby NAT ADDRELEY / You, Baby
(A&M) LP

CANNONBALL ADDERLEYの実弟であるコルネット奏者、N. ADDERLEYの68年作品。一時のA&Mレーベルは本作をはじめ、WES MONTGOMERYやTAMBA 4、HERBIE MANNなど、ライト・タッチで良質なジャズ・アルバムをリリースしていましたね。RON CARTER(ベース)、GRADY TATE(ドラム)、JOE ZAWINUL(ピアノ)といった錚々たる面子とともにアフロキューバン・マナーのファンキーなアルバム・タイトル曲やジャズ・ボッサ「DANISE」などをのびのびとブロウしています。
LUIZ ECA / Luiz Eca & Cordas LUIZ ECA / Luiz Eca & Cordas
(VAYA) LP

数々の傑作を残し、ブラジリアン・ジャズを語るうえで欠かすことの出来ないTAMBA TRIOのリーダーにして名ピアニスト、L. ECAがプロデュース、オーケストレーションとピアノを担当した64年のリーダー・アルバム。ムロさんネタにもなった「CONSOLACAO」を筆頭に、「CHAGANCA」や「PRIMAVERA」、「IMAGEM」、「VELHO PESCADOR」などなど、ピアノ・ジャズの理想とも言える透明感あふれる美しいナンバーが揃っています。繊細さと逞しさ、美意識が全編に漂う傑作。
RAY RAMOS Y LA SONORA / Yo Soy el Son RAY RAMOS Y LA SONORA / Yo Soy el Son
(PALM) LP

先月紹介した『I CON CACHE』のRAY DE LA PAZもコーラスで参加している、ヴォーカリストでバンド・リーダーR. RAMOSの87年のニューヨリカン・サルサ盤。切れ味鋭いオリジナル作品に混じって、クラブ・ミュージックの好きな人たちにも人気の高い「I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN」のナイス・カヴァーを収録。『I CON 〜』収録の「JUST A TWO OF US」カヴァーにテイストもよく似ていて相当にカッコよく、ピアノ・ブレイクなども差し挟まれていて、ぐいぐい引込まれます。
MIGHTY SPARROW / More Sparrow More !! MIGHTY SPARROW / More Sparrow More !!
(RA) LP

MIGHTY SPARROWは、いろんなところでいろんな盤やいろんな曲が紹介されている多作なカリプソ・キング。本作にも軽快なテンポのごきげんなカリプソ・ナンバーがこれでもかとばかりに詰まっています。「60 MILLION FRENCHMAN」「THE LIZARD」「PUSSY CAT」「MAS IN BROOKLYN」などなど、陽気な中にもそこはかとなく哀感を漂わせた印象深いメロディーの傑作も多くて、ほんと、このラインが好きな人にとっては捨て曲なしと言えてしまいそうな好アルバムです。
LA COMPANIA / Same LA COMPANIA / Same
(CAUDAL) LP

以前に紹介したスウェーデンのLISA LINNのアルバム『SYNGE』と同様、MICHEL FUGAINの「CHANTE...COMME SI TU DEVAIS MOURIR」のカヴァーを収録した、スペインのソフトロック・コーラス・グループの77年アルバム。LISA LINN版はアップテンポなジャズ・サンバ・スタイルだったですが、本作の「CHANTE〜」はよりオリジナルに近い、タメの効いたこみあげ系アレンジ。男女混声コーラスも厚く美しく、クライマックスで転調もあったりして盛り上がります。
DUBIOUS BROTHERS / The Foresight Saga DUBIOUS BROTHERS / The Foresight Saga
(GLUTTON) LP

英国の人気ネオアコ・グループの88年のセカンドアルバム。ハイテンションなスカ・ナンバー「REVENGE」や、アコースティック・スウィング「YOU'RE WERNHER VON BRAUN 」、中近東チックな「MY GOODNESS! THIS BAZAAR IS LIKE A JUMBLE」などさまざまなタイプの曲が楽しめますが、やはりイチ押しナンバーはボッサ・カリビアンな「INSPECTOR LE STRADE」。歌メロも、カッティング・ギターやホーン、ラテン・パーカッションなどの軽やかなバッキングもパーフェクト。
BIBI JOHNS / Brollopet BIBI JOHNS / Brollopet
(TIP) LP

スウェーデンの美人女優兼シンガーのベスト・アルバム。点はニ物を与える典型のようで、50〜60年代に多くの映画に出演するとともにたくさんのシングルを残したみたいです。その美味しいところを集めた本作には、代表曲のひとつである「BIBIS BOSSA NOVA」(BLAME IT ON BOSSA NOVAのカヴァー)、カリプソ・タッチの楽しい「I SAMMA GRAND」、フレンチ・イエイエ・タイプの「LET'S LIMBO SOME MORE」など、その可憐な歌声を楽しめるいろんなタイプの曲が収録されています。
TERESA CARPIO / Songs for You TERESA CARPIO / Songs for You
(EMI) LP

中国とフィリピンのハーフのシンガー、T. CARPIO(杜麗莎)の76年香港盤。張りのある濁りのない声に加えて歌も英語もすごくうまく、そうとうな実力派ですね。バラッド・スタンダードの「SMOKE GETS IN YOUR WYES(煙りが目に沁みる)」や「CAN'T HELP FALLIN' IN LOVE(好きにならずにいられない)」をディスコ・サウンドでカヴァーしていたり、JACKSON FIVEの代表曲をハイ・テンポなフリーソウル・スタイルで熱唱していたりと、聴きどころ、使いどころの多いアルバムです。
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