今月の10曲
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11月2日、新木場studio coastの3つのスペースをフルに使って開催された<須永辰緒DJ20周年記念PARTY>。このWEBをご覧の方でもたくさんの方が実際に行かれたことと思いますが。20年間の辰緒さんのDJキャリアの中で交流のあった40名以上のDJ、ミュージシャンの人たちと、そしてなんと3400名にもおよぶお客さんが全国から結集した空前絶後のアニバーサリー・パーティー。このスケールは往年のオールジャンル・パーティー革命舞踏会以来になるんでしょうか。辰緒さんならではの人脈と人柄があらためて思い知らされる、圧巻のパーティーだったですね。なんか控え室にいても、伝説を作ってきた人たちばっかりで全然落ち着きませんでした(笑)。さて次はいよいよオルガンバー9周年。今年も4日間ぶちぬきで盛大におこなわれます。詳細はマンスリースケジュールで。ぜひ遊びにいらしてください!
PREMIUM CUTS PROGRAM 2004
NOVEMBER〜DECEMBER LINE UP 21:00 OPEN (\2,000/1D)

※誕生月に入場の方、入場料無料(要ID提示)

11月10日(水)『Premium Cuts 2004』
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET/BLUE CAFE), 佐野真久, 関口紘嗣, トーマス平井, 植原良太, Q☆PON

12月8日(水)『Premium Cuts 2004』
DJ:鈴木雅尭(APRIL SET/BLUE CAFE), 佐野真久, 関口紘嗣, トーマス平井, 植原良太, Q☆PON

TWISTE ET CHANTE
GROLIA MARTIN / De Kalafe GROLIA MARTIN / De Kalafe
(PALACIO) LP

ヴェネズエラの女性シンガーですね。フォークロア調の曲からオンダヌエバ・ビートの曲までさまざまなタイプの曲が収録されていますが、一番の聴きどころはおなじみ「YEMELE」のカヴァー。めちゃめちゃ打っててテンポもよくダイナミックなアレンジに、張りのあるヴォーカルが躍動します。「MI MEJOR CANTAR」というブラジリアン・ソフトロック・タイプのナンバーやオンダヌエバ・ボッサな「TIERRA」などもスケールの大きなアレンジで素晴らしい出来です。
LA CO - FRADIA / Same LA CO - FRADIA / Same
(SONDOR) LP

ウルグアイの男女混声ソフトロック・グループのアルバムですが、G. MARTINのアルバム同様制作年度はクレジットがなくて判りません。音的には60年代後期〜70年代頭くらいの匂いがします、なんとなくですが。上記の「YEMELE」にも通じる軽快さで、サビでハイトーンの混声スキャットが炸裂するごきげんなナンバー「SI TE GUSTA EL RUIDO」と、ボッサ・ソフトロック的な「UN VERANO Y UN AMOR」が秀逸。とくに前者はピークタイムど真ん中も余裕で任せられます。
LOUIE RAMIREZ-RAY DE LA PAZ / I Con Cache ! LOUIE RAMIREZ-RAY DE LA PAZ / I Con Cache !
(CAIMAN) LP

ニューヨリカン・サルサのアルバムにもUSヒットナンバーを巧みにサルサ化してカヴァーした興味深い作品が多数ありますが。この、ティンバレス&ビブラフォン奏者にしてバンドマスターのL. RAMIREZとヴォーカリストのRAY DE LA PAZの共演アルバムに収録された「SOLO TU Y YO」もそんな傑作カヴァーのひとつ。BILL WITHERSの名曲「JUST A TWO OF US」です。RAYのヴォーカルもLOUIのアレンジも充分に情熱的かつ洗練されていて聴きやすく、そして無条件で踊れます。
BOBBY RODRIGUEZ / Latin from Manhattan BOBBY RODRIGUEZ / Latin from Manhattan
(VAYA) LP

同系統のアルバムをもう一枚。こちらはニューヨリカン・サルサの大御所B. RODRIGUEZの78年作品。ステップを踏まずにいられないヴォーカルナンバー「SIETE MUJERES」、スウィングジャズのエッセンスを取り入れた、アルバムタイトル曲の「LATIN FROM 〜」、そしてロンドン・ジャズ・クラシックスでもあるラテン・ジャズ・スタイルの大傑作「AFTER MIDNIGHT」(内海さんとラファさんのコンピにも収録されていました)など、さまざまなスタイルが楽しめます。
CHACHO / Usted Abuso CHACHO / Usted Abuso
(ARIOLA) 7"

スペインのARIOLAレーベルの76年盤EP。ANTONIO CARLOS - JACAFIの名曲「VOCE ABUSOU」の歌詞違いカヴァー。このCHACHOッていう人、声の雰囲気は元ジプシー・キングスのチコなんかにも似たハスキーな男前ヴォイス。パーカッションの刻み方にもスパニッシュな匂いを感じさせますが、アレンジはグルーヴィーなソフトロックで、混声コーラスやホーンもバックアップも万全。CLAUDETTE SOARESの「SHIREY SEXY」とか想像してもらえれば近い線だと思います。
CHRISTINE CHARTRAND / Hop la Vie CHRISTINE CHARTRAND / Hop la Vie
(PTL) LP

カナディアン・フレンチの女性ヴォーカル・アルバム。声がかわいらしく、爽やかなでワクワクするような曲とアレンジ、リズムも立ってます。爽やかブラジリアン・サウンド「LES GARS」はWANDOの代表曲のひとつ「NEGA」のカヴァー。アルバム・タイトル曲は至福感にあふれたソフトロックの佳曲。そしてハイライトはフレンチ・サントラ『CE CHER VICTOR』に収録されたスキャット・サンバ「SAUDADES」の歌詞つきカヴァー「PALA PALA PALA」。もう圧倒的な“諸手上げ”系です。
PE' DE BOI / Jet Samba PE' DE BOI / Jet Samba
(JAL) LP

日本航空が南米ブラジル線就航を記念して制作したアルバム。ブラジルのパーカッション・グループPE' DE BOIやカラパナ(懐かしい!)のギタリストDJ.PRATTと小野リサや玉木広樹とのセッションによって生まれた、全編ボサノヴァ、サンバ・サウンドで彩られた好ノベルティ盤です。小野リサが歌う「ONE NOTE SAMBA」などのスタンダード・ナンバーもいいですが、メンバー・オリジナル「RUSH SAMBA」や「BRAZIL EXPRESS」などのフュージョン・サンバが新鮮に聴こえる。
V.A. / Sangue Latino 3 V.A. / Sangue Latino 3
(CLUB BRAZIL) LP

UKの企画なんですねこのコンピレーション。ブラジリアン・クラシックスやクラブ・クラシックスをカヴァーするシリーズの最新作。DA LATAのシンガーGUIDA DE PALMAが歌う「CASA FORTE」は割と原曲に忠実な高速ブラジリアン。CIDA DE ASSISが歌うJOYCEの「FEMININA」はちょっとレゲエ乗りのリズムを使った面白いバージョン。そしてVICTORIA NEWTONの歌うフロアユースな「THE REAL THING」。しかしこのアナログ盤、何故かはっきり出力レベルが弱い。残念。
TERRY GIBBS / Swingin' TERRY GIBBS / Swingin'
(MERCURY) LP

USジャズのヴィブラフォニスト、TERRY GIBBSの1956年のリーダーアルバム。年代が年代なのでフロアで使われるジャズ作品としてはいささかクラシックな趣もありますが、いいものはいいです。アルバムタイトル通り「JUST PLAIN MEYER」「LET'S WAIL」などで、TERRYの率いるビッグバンドの豪快なサウンドが炸裂。そして極上スウィング「SLITTIN SAM」。日本人アーティストの作るクラブジャズなどをよくチェックしている人は、「これがネタだったのか!」とニンマリするはず。
LOU BENNETT / Enfin ! LOU BENNETT / Enfin !
(RCA VICTOR) LP

まずジャケットがとびきりいかした63年のジャズ・アルバム。LOU BENNETTはフランス人オルガニストで、これ以外にも何枚かのアルバムを録音しているようです。本作は上のTERRY GIBBSとは対照的にギター、ベース、ドラムスとのシンプルなカルテット演奏で、ジャケットが連想させるような夜のムードが横溢。特にLOUのハモンドが縦横に駆ける「LOIN DU BRESIL」というジャズ・ボッサ・ナンバーがクールでしびれます。ちなみにこの曲にはバージョン違いのシングル盤も存在します。
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