今月の10曲
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■本棚の奥の奥に『ロック・アナログ名盤1967-1977』っていう1993年発行の懐かしいMOOK本を発見。“ロックのアルバムにとって、もっとも幸せな、最も充実した時代”としてこの10年間に焦点をあて、雑誌『ミュージック・ライフ』の当時のレコードレビューを掲載順に集めたものです。あらためて読み返してみると、米英のロックの集大成の中にファンキーとかグルーヴィーといった文脈で今バリバリ使ってるレコードを発見したり、はたまた「お、これ良さそうだな」なんてあらためてマークしてみたり、当時の解釈と今の解釈の違いにウケたり(YOUNG HOLT UNLIMITEDはラテンロックの立役者だったそうです)、70年代中盤からのロックに急にただよい始めた洗練性みたいなものに当時勝手に違和感を感じていたことなんかを懐かしく思い出したりして、なかなか楽しく、時を忘れて読み耽ってしまいました。

■さて、読んで楽しく、かつ使える一冊となること請け合いのレコードガイドの編集が現在進んでいます。辰緒さん監修の『DOUBLE STANDARD〜FINEST DJ'S CLUB CLASSICS GUIDE BOOK』(仮)。2003年秋(〜冬?)刊行予定。“DJによるDJのための実用書としてのアルティメット・レコードガイド”ということです。自分も声をかけていただいてこのコーナーでのレビューに改訂と蔵出しの追加を加えて120枚分強のディスクガイドを寄稿させてもらっていますが、それは別にして辰緒さんをはじめとする執筆陣がすごいし、ボリュームもすごいし、ユースフルか否かっていうはっきりしたコンセプトがあって、自分自身もいまから読むのをとても楽しみにしています。ぜひご期待ください!
PREMIUM CUTS PRESENTS NEW PROGRAM
- OCTOBER & NOVEMBER - LINE UP (\2,000/1D)

※誕生月に入場の方、入場料無料(要ID提示)

10月01日(水)『CROSS FADER』
DJ: 佐野真久 / 吉田広輔 / KAZI / 仲山慶

10月08日(水)『SOUVENIR』
DJ: 鈴木雅尭 / 橋本好真 / 宇田悠也 / 菊地良助 / トーマス平井

11月05日(水)『CROSS FADER』
DJ: 佐野真久 / 吉田広輔 / KAZI / 仲山慶

11月12日(水)『SOUVENIR』
DJ: 鈴木雅尭 / 橋本好真 / 宇田悠也 / 菊地良助 / トーマス平井
TWISTE ET CHANTE
V.A. / Natural Beauty Basic presents Seven Songs V.A. / Natural Beauty Basic presents Seven Songs
(EMIGRATION) CD

ずっと聴いている割にまだ確か紹介していませんでした(もうご存じの人も多いかも知れませんが)。SHOP<ナチュラル・ビューティー・ベーシック>のオリジナルCDのこれは2枚目。2001年リリース。全体的にアコースティックな空気に満ちていて、A-1、BE THE VOICEによるボッサ・スタイルの「ROCK WITH YOU」からすーっと気持ちをレイドバックさせてくれます。全7曲のナイス・カヴァーが並ぶ最後は、安田寿之さんプロデュースによる「HAPPY EVER AFTER」(JULIA FORDHAM)のミッド・サンバ・カヴァー。フロアでも重宝しています。NBBのSHOPでどうぞ。
JOE CRUZ & THE CRUZETTES / At he Manila Hotel JOE CRUZ & THE CRUZETTES / At he Manila Hotel
(PLAKA PILIPINO) LP

かつて梅木君に教わったホテル・ラウンジ専属系バンド。フィリピンの名門リゾート・ホテルですね。ライブ盤みたいなアルバム・タイトルだけどスタジオ録音。ラテン、ボサノヴァ、サンバなどをベースに、フィリピン・クラシックス、オリジナルとりまぜて、タガログ語で演ってます。リズム・チェンジを好むようで、フロアユースにはちょっとむずかしい曲もありますが、「KAPANTAY AY LANGIT」「ONCE IS NOT ENOUGH」の2曲はミッドテンポのボッサで気持ちよく踊れます。メロディーもいいし演奏も的確。亜細亜ブラジリアンもまだまだ奥が深そうです。
PAT ROLLE / Introducing PAT ROLLE / Introducing
(KAPP) LP

以前「LOVE」を収録したアルバム『MAGIC STYLE OF 〜』を紹介しました、バハマのNAT KING COLEことP. ROLLEのKAPP盤。ドゥーワップ・グループRUBY & THE ROMANTICSでさえボサノヴァにアレンジされた「OUR DAY WILL COME」でデビューさせてしまうほどボサノヴァ好きなKAPPレーベルらしく、ここでもゆったりしたボッサで「MORE」や「WHAT NOW MY LOVE」をROLLEに気持ちよさそうに歌わせています。あとは「ON A CLEAR DAY」「ON THE STREET WHERE YOU LIVE」などのナイス・スウィング。ジャケの笑顔そのままのハッピーな一枚です。
MARIA KOTERBSKA / Nie Mowmy Ze To Milosc MARIA KOTERBSKA / Nie Mowmy Ze To Milosc
(MUZA) LP

やはり以前に「TODAY I DON'T KNOW WHO HE IS」収録の『MARIA KOTERBSKA』を紹介しましたポーランドの女優兼シンガーM. KOTERBSKAの、その前作にあたるアルバムです。そのときにも書いたように、フレンチ・ミュージックへの傾倒が見て取れるアーティストであり、ポーランドの作品に感じられる東欧的アクの強さというか独特のクセみたいなものはあまり感じられません。アフロ・キューバン・タッチの「THE GOLDEN CRAB」や「SI SENOR」、2ビート・スウィングの「DON'T SAY WHAT WAY YOU CHOOSE」などが聴きどころです。声が可愛いですね。
V.A. / Melodii Din Toata Lumea Vol.2 V.A. / Melodii Din Toata Lumea Vol.2
(ELECTRECORD) LP

こちらは東欧ルーマニアの60年代の、まぁいわば歌謡ポップス・コンピレーション集の第2弾。参加歌手はもちろんよく知らない人たちばかりだけど、選曲がいいですね、相当。ANNETTEやEYDIE GOMEなどでおなじみの「BLAME IT ON THE BOSSA NOVA」(歌:MARIA GATTI)、コニー・フランシスや中尾ミエで知られる「かわいいベイビー DELICIOSO BABY」(歌:PUICA IGIROSANU)、ごぞんじ「ESO BESO」(歌:WILLY DONEA)などなど。それぞれ一般的なイメージをあまり裏切らない、いかにも60s歌謡ポップスなノリのアレンジと歌で楽しませてくれます。
BAJAZZO / Fasten Seat Belts ! BAJAZZO / Fasten Seat Belts !
(AMIGA) LP

西ドイツのジャズ・フュージョン・グループの1987年アルバム。ゲスト・ヴォーカルとして『SWINGING POOL』などで知られるジャズ・シンガー、PASCAL VON WROBLEWSKYが参加しています。「STREETLIFE」はRANDY CRAWFORDのバージョンよりBPMやや遅めの骨太のジャズ・ファンク。DIZZY GILLESPIEの名曲「A NIGHT IN TUNISIA」はやはり大胆なジャズ・ファンクに変身。そしてハイライトは『SWINGING〜』に収録された表題曲とよく似た風合いの「SAMBALITA」。いい感じの軽快なスキャット・ブラジリアン・フュージョンです。
THE LEADING FIGURES / Sound And Movement THE LEADING FIGURES / Sound And Movement
(ACE OF CLUBS) LP

今回はなんか二度めの紹介のアーティストが多いですが。これもずいぶん前にこのコーナーでDERAM盤『OSCILLATION 67 !』を紹介した英国のセミ・ビッグバンド級のラージ・コンボです。DERAMもACE OF CLUBSも同じDECCA傘下のレーベルですが、やっぱりそれぞれのレーベルカラーっていうのがあるんでしょう、このACE OF CLUBS盤の方が選曲もアレンジもジャズ度が後退してポップ度が増しています。しかしもちろん売りであるホーン部隊の高血圧ぶりは健在。「YOU CAN'T HURRY LOVE」「REACH OUT I'LL BE THERE」などでの迫力は見事です。
VIC GARCIA / Nite Life VIC GARCIA / Nite Life
(MANCO) LP

メキシコ出身のギタリスト兼歌手V. GARCIA。欧米のさまざまな場所で腕を磨き、パリでは女優BRIGITTE BARDOTのお気に入りでもあったみたいです。ここではA面でUSスタンダード、B面でメキシカン・クラシックスを切々と唄っています。大半はギターの弾き語りスタイルですが、スタンダード・ナンバー「AM I BLUE ?」ではXAVIER CHAVEZのコンボをバックに従えてその美声をじっくり聴かせます。そしてユースフル・ナンバーは、ARETHA FRANKLINも唄ってる「THIS COULD BE THE START」。同コンボをバックに従えた文句なしのスウィンギン・スウィングです。
JOGEN INGMANN / Boink ! JOGEN INGMANN / Boink !
(METRONOME) LP

デンマークのギタリスト兼アレンジャーであり、歌手GRETHE INGMANNの御主人でもあるJ. INGMANNGの69年のソロ・アルバム。アルバム・タイトル曲はご推察の通り、人気ブラジリアン・ナンバー「SAUDADE DA BAHIA」の異名同曲でILL LINDFORSやGIMMICKSなどナイス・バージョン数知れずのハッピー・サンバ・チューン。これもインストながらオクターブ奏法を巧みに駆使した好演です。軽快なソフトロック・アレンジがうれしい「THE HAPPENING」のカヴァーでもINGMANNのギターが踊ります。ジャケ写通り、全体に北欧的な開放感にあふれた一枚。
SVEND ASMUSSEN SEXTET / Same SVEND ASMUSSEN SEXTET / Same
(RCA) LP

デンマークのジャズ・ヴァイオリニスト67年のリーダー・アルバム。大御所STEPHEN GRAPPERIに大きな影響を受け、実際に共演アルバムもあるようです。ここに収録された「おじいさんの古時計 GRANDFATHER'S CLOCK」は、リムの効いたボッサ・ビートに乗った軽やかな演奏でとても好感が持てるカヴァー。さらにゆったりしたジャズ・ボッサの「パリの空の下セーヌは流れる」はとてもエレガントな仕上がり。軽妙なスウィング・ナンバー「FAREWELL BLUES」でのクラリネットやギターとの掛け合いも楽しい。彼の率いるセクステットがいい仕事をしています。
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